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2012-10-16

ソース(記事原文):テイクパート

これは次世代HIV予防策?

テイクパート(2012年10月16日)― 研究者らは、HIV感染を阻止しうる膣内リングに大きな期待を抱いています。

キャスリーン・ドヘニー(Kathleen Doheny)著

(写真の文章)HIV感染を防ぐ手段として検討されている、試験用膣内リング(中央)。左はエストロゲン補充療法に、右は避妊に使用される類似のリング。(写真:ジュディト・ファビアン(Judit Fabian)、ユタ大学(University of Utah))

女性のための次世代HIV予防策が実現するかもしれません。それは、抗レトロウイルス薬テノホビルなどの薬剤を最長で90日間供給する膣内リングです。

このリングは完全にコンドームに取って代わる訳ではありませんが、女性やカップルにHIV感染予防の選択肢をさらに提供することになり、パートナーにコンドームを装着してくれるようお願いする代わりとなる甘美な手段です。

「私たちは、自分を守るための選択肢をもっとたくさん女性たちに与えようとしているだけです」ユタ大学の生物工学准教授、パトリック・キセー(Patrick Kiser)氏はテイクパート(TakePart)にこう語りました。同氏はさまざまな新しいリングのうち1つの開発を率いており、そのプロジェクトの主な使命の1つは、HIV感染率を米国だけでなく世界的に低下させることです。

シカゴで今週開かれている米国薬科学者学会(American Association of Pharmaceutical Scientists)年次大会で、キセー氏はこの新しい器具に関する研究結果を発表しました。研究計画を共同で実施したのは、バージニア州を拠点とするリプロダクティブ・ヘルス研究機関のコンラッド(CONRAD)です。

このリングは、長期的に避妊できる既存の避妊用膣リングや、閉経後の女性にエストロゲンを供給する補充療法用リングと似ています。

リング自体は一部が吸水性のプラスチックチューブで作られており、これは体内にある時に、テノホビルのような水溶性薬剤の供給に必要であるとキセー氏は言います。テノホビルは、最近、HIV感染予防のため米国食品医薬品局(Food and Drug Administration)に承認されたツルバダ配合錠に含まれる薬剤の1つです。

これまでのところ、キセー氏のリングはヒツジを対象とした試験しか行われていませんが、HIV感染予防のための膣内リングについて、国立衛生研究所(National Institutes of Health : NIH)や人口協議会(Population Council)をはじめとするその他機関も研究を行っています。

今年、NIHの新しい研究であるアスパイア(ASPIRE)(長期使用リングを用いた感染予防研究(A Study to Prevent Infection with a Ring for Extended Use))が開始されました。研究者らは5カ国で3,500例近い女性を登録して、このリングを検討したいと考えています。

NIHの研究者らは、別の抗ウイルス薬ダピビリンを用いたシリコンリングを、プラセボを用いたリングと比較して、ダピビリンにHIV感染を減らす効果がどの程度あるのか調べる予定です。

キセー氏は、自身が開発の手助けをしている新しいリングの臨床試験が1年以内に始まるだろうと予想していますが、現時点では、そうした新しいリングのヒトでの有効性がどの程度証明されるのか、確実には分かりません。人口協議会が動物を用いて実施した複数の研究では、類似のリングはウイルス感染予防に80%以上の効果があったことが明らかにされました。

これらリングのコストはまだ見積もられていませんが、作るのに費用はかからないとキセー氏は言います。「私たちは、非常に手頃な価格になると思っています」彼はそう話し、またリングは洗って再利用することが可能で、男性パートナーに見つからないとも言っています。

これらリングは、特に一方がHIV陽性のカップルにとって、まだ健康なパートナーの感染を避けるのに役立つと彼は話します。「原則として、一部の人ではコンドーム使用の必要性が減るでしょう。人々が自分はHIV陰性か陽性かを知らない場合には、今後もコンドーム使用を推進していくことになります。」

CDC(米国疾病対策予防センター)によれば、2009年末には、米国の13歳以上で100万人を超える人たちがHIVに感染していました。世界保健機関(World Health Organization)によれば、世界的には約3,400万人の子供と成人が感染しています。

HIV感染症を治す薬の開発にかなり重点が置かれていますが、特にHIV感染率が高い国では、予防も研究の焦点となっています。


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