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2013-06-18

ソース(記事原文):メディカル・デイリー

1日1錠のアスピリンでがんが予防できる?研究がこの鎮痛剤でDNAの損傷を遅らせることができると示す

メディカル・デイリー(2013年6月18日)― アスピリンは特定のタイプのがんの発症リスクを低下させることで知られているが、科学者はその正確なプロセスは分からないままだった。先日、研究者らは、この処方箋なしで購入できる抗炎症薬が、バレット食道と呼ばれる前がん症状をがんに変異させる可能性のあるDNAの突然変異の蓄積を遅らせるとともに、がんがより侵襲性になることを予防できることを発見した。

「アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬は、普通に購入でき費用対効果の高い薬であるが、突然変異率を低減させることでがん予防効果を発揮するかもしれない」とUCSFヘレン・ディラー・ファミリー総合がんセンター(UCSF Helen Diller Family Comprehensive Cancer Center)のメンバーであるカルロ・マレイ(Carlo Maley)博士は言った。

PLOSジェネテックス(PLOS Genetics)に最近発表された研究によると、科学者らは、前がん症状であるバレット食道の患者12人からの生検を分析した。この疾患を引き起こす原因は知られていないが、胃食道逆流性疾患(GERD)が主要な危険因子であり、この症状は多くの場合食道がんにつながる。

この研究のため、バレット食道の患者は診断されたときから6年間から19年間追跡された。ある患者群は診断後、何年間も毎日アスピリンを服用し、それから中止するよう指示され、別のグループは研究中ずっと毎日アスピリンを服用するように指示を受けた。研究者らはその後、長い研究期間を通じて患部の組織における遺伝子変異の発生率を追跡した。

アスピリンつまりアセチルサリチル酸は何千年もの間使用されており、もともと柳の木の樹皮や葉から単離されていた。現代医学の父であるヒポクラテスは、頭痛や発熱による痛みを軽減するために粉砕した柳の生成物を使用したと書物に著している。厳密な意味での化学物質は、1897年に初めてドイツの製薬会社バイエル(Bayer)の化学者が単離した。

今回の研究においては、研究グループは毎日アスピリンを服用していた人々が、薬を服用していなかった時期よりも、新たなDNAの突然変異率が10倍以下であったことを発見した。「これは、10年以上患者の体内の前がん組織の全ゲノム突然変異率を測定し、アスピリンがこれらの突然変異率にどのように影響するかを評価した最初の研究だ」とマレイは述べた。長時間にわたる突然変異の蓄積によりがんが発症することが知られているので、これは重要な研究である。がん自体の突然変異率が高いなら、すぐに変化、適応して元の場所の外に移動し、転移し、現在の薬物療法に耐性を持つことが可能である。

マレイは突然変異の減少が、この薬の抗炎症という性質に関係していると仮定している。炎症は既にある種のがんの発症に関連付られており、この薬による炎症の減少は、DNAに損傷を与えることが知られている酸化剤つまりフリーラジカルを減らすことができる。

今後の研究方法は、がんの成長の速度を遅らせ、がんの薬に反応しなくならないようにするために、がんの突然変異率の鈍化を調査することであるかもしれない。


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