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2013-01-17

ソース(記事原文):ドクター・ティプスター

チオトロピウムはCOPD(慢性閉塞性肺疾患)患者に多くの効果あり

ドクター・ティプスター(2012年12月11日)― ドイツの医療技術評価機関IQWiG(German Institute for Quality and Efficiency in Health Care)によれば、チオトロピウム臭化物はCOPD患者の第一選択薬の1つであるという。同剤は、COPDの諸症状ならびに生活の質(QOL)の両側面において、多くの利点を持つとみられる。この結論は、チオトロピウムとその他の薬剤を比較した多くの研究を解析して研究者らが得たものである。

チオトロピウム(抗コリン薬)は、慢性気管支炎や肺気腫などからなる慢性疾患であるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の治療に用いられる。同剤は、抗コリン作用機序によって効果が得られるもので、平滑筋収縮や粘液分泌を抑制するほか、気管支拡張作用もある。

COPDとは、慢性炎症の過程や過剰な粘液分泌による気道狭窄を特徴とする呼吸器疾患である。COPDには次の2種類ある:1)肺気腫:主に呼吸困難を呈する、2)慢性気管支炎:主な症状に慢性の咳がある。診断は肺活量測定を用いて行われ、ダメージの大きさに応じて4段階に分けられ、各段階に合わせた治療が行われる。特記すべき点に、COPDが喘息よりも発生頻度が高いことと、女性よりも男性に多く発症することがある。COPD発症のリスク因子には、喫煙や、環境における化学的な汚染物質への暴露、それに受動喫煙への暴露などがある。

チオトロピウム以外の抗コリン薬のうちCOPDの治療に用いられるものに、アドレナリン作動性気管支拡張薬(サルメテロール、フォルモテロール[Formoterol]、サルブタモールなど)、吸入ステロイド薬(ブデソニド、フルチカゾン)、肥満細胞安定化薬(ネドクロミル)、ロイコトリエン拮抗薬(モンテルカスト、ジロートン)がある。COPDは長期治療を要する慢性疾患であるが、薬剤でコントロールできる点は注目に値する。

IQWiGの研究者らによれば、チオトロピウムがプラセボを上回る利益を有することが示された。チオトロピウム投与患者は、悪化の抑制、低入院率、より良好な生活の質がみられることが研究で明らかにされている。さらに、日常生活に関して言えば、チオトロピウムはさらなる有益性を有するとみられる。

また、チオトロピウムの方が、サルメテロール、フォルモテロール(Formoterol)、インダカテロール、イプラトロピウムよりも有益であると考えられる。チオトロピウムは悪化の抑制や低入院率に関連していることが示された。

10件の試験で、チオトロピウムと次の薬剤との差について評価された:1)イプラトロピウム、2)サルメテロール+フルチカゾンの併用、3)「LABA(長時間作用型β刺激薬)」に属する薬。その結果、COPDの悪化と諸症状に対するチオトロピウムの有益性が示された。

死亡率、運動能力、心血管疾患、または副作用に関しては、チオトロピウムと、それ以外の研究対象薬との間に差は認められなかったという点に注目すべきである。同剤の副作用は抗ムスカリン作用に関連するもので、具体的には口渇、尿閉、便秘、心臓不整脈、緑内障などがある。


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