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2013-04-12

ソース(記事原文):DrBicuspid.com

アスピリンは頭頸部癌との戦いを支援できる

DrBicuspid.com(2013年4月12日)― ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・キャンサー(British Journal of Cancer、2013年3月19日、Vol. 108:5, pp. 1178-1181)に掲載された研究によると、アスピリンは頭頸部癌(HNC)を有意に防御するようである。

クイーンズ大学ベルファスト(Queen's University Belfast)と国立がん研究所(National Cancer Institute)の研究著者らによると、毎年、60万以上の患者が頭頸部(HNC)癌と診断されている。主に、多くの癌の増殖の推進力となっている慢性炎症を緩和することにより、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が癌のリスクを低減できると示している研究もある。

研究者らによれば、具体的には、NSAIDsはシクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)酵素の産生を阻害することが示されている。この経路の破壊は、異常細胞の増殖を遅らせ、アポトーシスを促進するが、どちらも癌発生を阻止することができる。研究はまた、NSAIDが細胞の増殖を減少させ、腫瘍に血液を供給する血管の成長を遅らせることを示唆している。

この研究で、研究者らは米国国立がん研究所前立腺、肺、大腸、卵巣癌スクリーニング試験(U.S. National Cancer Institute Prostate, Lung, Colorectal, and Ovarian Cancer Screening Trial)のデータを使用し、アスピリンやイブプロフェンの使用とHNCとの関連を分析するした。研究では、HNC患者316人を含む癌患者142,034人を調査した。約49.2%は、アスピリンの定期的な使用を報告し、29.6%はイブプロフェンを使用していた。

定期的なアスピリンの使用は、頭頸部癌の22%の減少と関連しており、喉頭癌の予防に特に有効であると思われる。HNCのリスクの有意な減少が、毎週、毎月のアスピリンの使用の間で見られた。HNCリスクの減少は毎日のアスピリン使用より、毎週、毎月のアスピリン使用の方が顕著だった、と研究者らは見出した。また、イブプロフェン使用とHNCの間には関連は認められなかった。

アスピリンの防御効果が最大だったのは喉頭癌に対してであった、と研究者らは指摘した。研究者らはアスピリンと口腔咽頭癌の間に、逆相関ではあるが有意でない関連を見出した。アスピリンはアルコールを飲んだ患者にも有益な効果があるようだった、という研究結果も明らかにされた。

研究者らはイブプロフェンがHNCのリスク低下と関連していた証拠はほとんど見出せなかったが、「本研究は、アスピリンがHNCに対する化学予防剤として可能性があるという見解を支持している」と書いている。防御効果を生むのに必要であるかもしれないアスピリン使用の強度や期間を分析するため、さらなる研究が必要とされている。

PLOSメディスン(PLOS Medicine、2007年2月27日)で発表された以前の研究によると、アスピリンは食道癌に発展しうる前癌状態であるバレット食道に対し、防御効果を有することも示されている。

シアトルのフレッド・ハッチンソンがん研究センター(Fred Hutchinson Cancer Research Center)の研究者らは、バレット食道患者243人を10年間追跡した。研究者らは、研究に登録したときに癌のバイオマーカーが少なくとも3項目であり、アスピリン等のNSAIDsを使用していた患者は、10年後に食道癌のリスクが30%であったことを見出した。NSAIDsを使用していなかったがバイオマーカーが同じ患者は、研究に参加してから10年以内に癌を発症するリスクが79%であった。

毎年、約10,000人のアメリカ人が、米国で最も急速に増えている癌であるバレット食道関連の食道癌と診断されている。浸潤性食道腺癌患者の80%以上が、診断の5年以内に死亡する。


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