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2012-12-07

ソース(記事原文):ロイターヘルス

アスピリンが高齢大腸癌患者の延命効果に役立つ可能性

ロイターヘルス(2012年12月7日)― キャサリン・ホブソン(Katherine Hobson)著

ニューヨーク ― アスピリン連日使用の処方を受けた高齢大腸癌患者は、処方されなかった患者よりも死亡する割合が低かったことが、新たな研究で示された。

この結果は、より厳密な研究で裏付けられる必要があるものの、癌患者に対するアスピリン使用と生存期間延長を関連づける証拠を後押しするものとなっている。複数の研究では、この安価なアスピリンに発病の初期段階で予防できる疾患が数種類あることも示唆されている。

現在、診療ガイドラインでは低用量アスピリンの使用を心疾患の予防に対して推奨しているが、癌の治療・予防に対する使用はこれに含まれない。

今回の新規研究は、米国老年医学会誌(Journal of the American Geriatrics Society)に掲載されたもので、オランダにおける70歳以上の大腸癌患者500人以上を対象としたものである。癌診断後における心臓保護を目的とし、100人以上が日々の低用量(小児用)アスピリンを処方された。

1998年~2007年にアスピリンを処方された患者の死亡率は、アスピリン非使用者の約半分であった。最も大きな効果を示したのは、癌がより進行している患者と、化学療法を受けなかった患者であった。

本研究によれば、高齢大腸癌患者に化学療法を用いるかどうかの合意は得られていないため、こうした患者の生存期間を改善しうる治療法はいずれも喜ばしいという。

先行研究でもアスピリン使用は生存期間延長との関連を示した。医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」10月号に掲載された研究では、特定の遺伝子変異を有する腫瘍を持つ大腸癌患者においてアスピリン療法が生存期間を延長しうることが示唆された。

一方、これらの研究結果は事後観察に基づくもので、認められた効果の誘因があまり明確でない。そこで科学的に一層精密な無作為化対照試験を実施して、これらの結果を裏付ける必要がある。

今回の新規研究の著者でオランダにあるライデン大学医療センター(Leiden University Medical Center)のゲリット・リファース( Gerrit Jan Liefers)博士は「実際に効果があることはまず間違いないと考えているが、効果の大きさが確かでない」と語った。同氏は、無作為化試験でこれほど大きな延命効果が示されるとは予想していなかったとしている。同氏はオランダでこうした試験の開発に取り組んでいる。

本試験の限界点(弱点)は、アスピリンの使用実態に関してではなく、処方を検討している点にある(オランダでは心疾患保護に対する低用量アスピリンは一般用医薬品[処方箋不要の薬]として入手できない)。研究著者らは、アスピリンによる心臓への効果が延命に役立ちうるとはいえ、それだけで死亡率の大差を説明することはできないとしている。また、アスピリン使用者における生存期間の改善をもたらす知り得ない群間差が存在する可能性がある。

リファース氏によれば、アスピリンが大腸癌を撃退する仕組みは完全には分かっていない。1つの可能性としては:炎症に関与し、かつ大腸癌の約70%に発現しているシクロオキシゲナーゼ2(COX-2)という酵素が遮断されることによるものと考えられる。

バーミンガムにあるアラバマ大学(University of Alabama)の血液学・腫瘍学部門の責任者ボリス・パッシュ(Boris Pasche)博士は、アスピリン連日投与から効果を得られる人と、休薬しても構わない人を把握することが有用となるとしている。

同氏は「アスピリンは極めて無害な薬だが、消化管内や脳内の出血をはじめとする副作用がある」と述べている。

この点で、患者はアスピリン服用に意義があるのかどうか医師と話し合うべきであるとも述べた。同氏は「概念は支持されるものだが、さらなる前向き無作為化試験が必要である」としている。

出典:bit.ly/TFEnSF 米国老年医学会誌(Journal of the American Geriatrics Society)2012年11月23日号オンライン版


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