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2013-03-01

ソース(記事原文):ニュース・メディカル

アモキシシリンの有効性

ニュース・メディカル(2013年3月1日)― サザンプトン大学(University of Southampton)のポール・リトル(Paul Little)教授のインタビュー

インタビュー記者:エイプリル・キャシンガーバット(April Cashin-Garbutt)

アモキシシリンについて簡単に教えていただけますか?

アモキシシリンとは広域ペニシリンのことで、英国において最も多く使用されている抗生物質の1つです。

一般的な使用方法は、単剤投与(薬剤耐性が特に懸念される)、もしくはCo-amoxiclav(アモキシシリンとクラブラン酸の合剤)との併用投与です。併用すると抗菌スペクトル(抗生物質が効く細菌の種類の範囲)が広がります。

一般的にアモキシシリンが処方されるのはどういった場合でしょうか?

副鼻腔炎、中耳炎、下気道感染症(気管支炎/胸部感染症/肺炎)などの気道感染症や上気道感染症に処方されることが最も多いです。

アモキシシリンの有効性に関する研究に着手したきっかけは何ですか?

全体的に十分なエビデンス(科学的根拠)が存在しなかったことが明白で、特に全身状態が良好な高齢者などの部分集団でその傾向が強くみられ、以前からこうした研究を実施したいと願っていました。

その後、欧州委員会(European Commission)からの資金を組み合わせることが可能になったほか、微生物学者・遺伝学者から家庭医まで同じ志を持つヨーロッパの研究者グループが一丸となって助成金の公募に申し込んでくれるなど、様々なことが同時に起きました。

下気道感染症(LTRI)患者におけるアモキシシリンの有効性について、これまで一致した結果が得られていないのはなぜでしょう?

問題は結果が一致していないことにあるのではなく、エビデンス(科学的根拠)が比較的弱いことにあり、これはアモキシシリンだけでなく、胸部感染症に用いられる全ての抗生物質について言えることです。

重要な症状を検討したプラセボ対照試験のエビデンスは、わずか数百人からしか得られておらず、 例えば不調や活動制限などの転帰評価項目の対象者は400人未満でした。

また、重要な問題点は、得られたエビデンス(科学的根拠)が抗生物質を処方している一般的な医療現場(かかりつけ医)からのものなのか明確でない点と、重要な部分集団(全身状態が良好な高齢者)におけるエビデンスが存在しない点にあります。

包括的な試験とみなされるには被験者数がどれぐらい必要ですか?

単純に何名とは答えられませんが、特定の研究課題に回答するのに十分な試験規模でなければならないのは明らかです。

重要な部分集団(例えば高齢者群)を検討したいと望んだ今回の試験では、大規模な対象集団が必要でした。

また、包括的試験により一般化可能性を検討する場合、より多くの設定(条件)下で試験を実施すれば、結果をその他の設定に一般化しやすくなり、結果の重要性が複数の健康な国々や医療制度に広く及ぶことになります。

こうした研究がこれまで実施されなかったのはなぜですか?

急性感染症は主にかかりつけ医が管理しており、従来から資金提供者らによって最優先事項であるとみなされてなかったので、十分な資金を得るのが難しかったのです。

今回の試験内容を具体的に教えてくださいますか?

いくつかのヨーロッパ諸国において、4週間未満にわたり継続する咳により、かかりつけ医の診察を受け、咳が感染性の原因によるもので肺炎ではないと医師から判断された患者2,061人を、高用量アモキシシリン(1gを1日3回)群またはプラセボ群に無作為に割り付けて、7日間投与しました。

ヨーロッパにおける大多数の耐性菌から回復できるような投与量を選択しました。

この試験で明らかになったことは何でしょうか?

本試験から得られたデータから、全身状態が良好な高齢者をはじめとし、抗生物質を現在投与されている患者のほとんどで、本剤の効果が得られにくいということが明らかになりました(3週間継続する疾患における重大な症状に1日あたり約半日効果あり。悪化や新たな症状が起こらなかったのは患者の3%)。

抗生物質を現在投与されている患者のほとんどが効果を得られにくいのはなぜだと思いますか?

難しい質問ですが、ほとんどの感染が細菌によるものではないために有益性がほとんど得られないという可能性が考えらます。細菌によるものであったとしても、細菌の存在のみで症状が促進されているわけではなく、炎症過程も関与していると考えられます。

アモキシシリン投与は有害となりますか?

大部分で忍容性が良好ですが、それまで認められなかった発疹、吐き気、または下痢が5%以上の患者にみられ、ごく稀に重篤なアレルギー反応を生じることもあります(本試験の抗生物質投与群のうち1人にアナフィラキシーが認められた)。

効果が得られない場合に抗生物質を過剰投与すると、抗生物質耐性が生じて治療不能な状態に陥る可能性があり、かなり重症な感染症につながります。

今回の試験がどのような影響を及ぼすと考えていますか?

医師による胸部感染症に対する抗生物質の処方が減少するように願っています。

アモキシシリンの使用は今後どうなっていくと思いますか?

使いすぎない限りは、将来的に大変役立つと考えられます。今のところ肺炎患者や、その他の感染症を有する特定の患者(例えば両耳の耳感染症に罹った幼児)において有用となっています。

アモキシシリンの過剰な使用を防ぐ確実な戦略はありますか?

これは医療制度によって異なりますが、一般的な答えとしては大半の医療制度では抗生物質の処方を厳しくコントロールしていません。また、医療資源が不十分だと不要な抗生物質の処方が抑えられます。

更なる情報はどこで入手できますか?

研究論文(英語)は以下から参照可能です: http://www.thelancet.com/journals/lancetid/article/PIIS1473-3099%2812%2970300-6/abstract

ポール・リトル教授(Paul Little)について

ポール・リトル教授は英国ハンプシャー州に妻と2人の子供と暮らしている。同氏は2003年にサウサンプトン大学(University of Southampton)のプライマリケア研究の特席教授の称号を受けた。

オックスフォード大学(Oxford University)とキングズ・カレッジ病院(Kings College hospital)の医学訓練を受け、総合診療科で経験を積み、英国内科医師会会員(MRCP)になった後、1990年にサウサンプトンで一般医(GP)として技術を磨いた。

Wellcome健康サービス研究部(Wellcome Health Services Research)の奨学研究員になった初の一般医であり、その後も医学研究審議会(MRC)臨床医研究奨学研究員となり、ここ20年間にわたりサウサンプトン地域において一般医をしている。複数の資金助成委員会や英国国立医療技術評価機構(NICE: National Institute for Health and Clinical Excellence)諮問委員会に携わってきた。

リトル教授は、公衆衛生における重大な脅威の1つに挙げられる抗生物質耐性の危険性に対する抗生物質処方戦略についての研究者としておそらく世界的に最も知られている。患者や一般医の行為の見直しをサポートするための複雑な介入を開発して試験を実施している。


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