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有効成分
マシテンタン(Machitentan)
製造国
インド
製造元
MSN Laboraories Private Limited
使用量
下記の使用量はあくまでも目安となります。
実際の使用においては医師の指示に基づき、適切な量を使用するようにしてください。
通常、成人は1日1回1錠を経口服用します。
商品詳細
オプスタン 10mgは、主に肺動脈性肺高血圧症を治療するための薬で、特に有効性と安全性にすぐれた新世代のエンドセリン受容体拮抗薬です。
肺動脈は心臓から肺に血液を送るための血管ですが、その脈圧は体動脈圧と比較して非常に低く、通常では20mmHgを越えることはほとんどありません。ところが何らかの原因により平均肺動脈圧が25mmHgを越え、またこの症状が持続した状態を肺動脈性肺高血圧症(PAH)と言います。その原因は解明されていませんが、原発性肺高血圧症や、膠原病に合併する肺高血圧症、アイゼンメンゲル症候群などにより、肺の細い血管が異常に狭く、硬くなって血液の流れが悪くなり、肺動脈の圧力が高くなることで起こると考えられています。
肺動脈に血液を送り込んでいる右心室は本来高い圧力に耐えられる構造ではないため、このような負荷が続くことで心筋の収縮力が低下し、右心室の壁は拡張した状態のまま戻らなくなります。そのため、初期のうちは症状がほとんどなく、場合によっては無症状のこともありますが、病状が進行するに従って、日常生活中での息切れや疲労感、動悸、立ちくらみなどが起こるようになり、やがて右心室の機能に障害が起き、失神やむくみ、チアノーゼなどの重い症状のほか、心不全に至ることもあります。
従来は、肺動脈性肺高血圧症は有効な治療薬がない難病として扱われてきましたが、近年、プロスタサイクリン経路、エンドセリン経路、一酸化窒素経路と言われる、作用機序の異なる3種類の治療薬が開発され、一定の治療効果が得られるようになってきました。オプスタン 10mgの有効成分であるマシテンタンは、このうちエンドセリン経路に属する薬です。特に、中等度からやや重い肺動脈性肺高血圧症に対して推奨度の高い治療薬として位置付けられています。
エンドセリンは強力な血管収縮物質で、病的な血管においては、エンドセリンが増加して過度な血管収縮をもたらすことが知られています。またエセドリンは受容体と呼ばれる鍵穴のような物質に結合することでその作用を発揮しますが、この受容体には、エンドセリンA受容体とエンドセリンB受容体の2つのタイプがあり、血管の拡張や収縮に関与しています。オプスタン 10mgの有効成分であるマシテンタンは、この両方の受容体の働きを阻害することにより、血管の収縮を抑え、結果的に肺動脈圧を低下させます。このような作用機序から、マシテンタンはデュアルエンドセリン受容体拮抗薬(ERA)と呼ばれることがあります。
なお薬力学的な検討から、マシテンタンはほかのエンドセリン受容体拮抗薬に認められる肝酵素上昇、浮腫、間質性肺炎などの副作用や併用薬との薬物間相互作用の懸念が少ないと考えられています。
他の商品との比較
エンドセリン受容体に親和性を有し、組織移行性の特徴を併せ持つデュアルエンドセリン受容体拮抗薬です。
海外プラセボ対照比較試験において、
1)イベント発現リスクの有意な減少が確認された世界最初の肺動脈性肺高血圧症の治療薬です。
2)単剤およびほかの肺動脈性肺高血圧症治療薬との併用群においても有意にイベント発現リスクが減少しました。
1日1回1錠の用法・用量を可能にしました。
ワルファリン、シクロスポリンの薬剤との併用において用量調節の必要がありません。
マシテンタンを有効成分とする薬剤は、日本ではオプスミット(アクテリオンファーマシューティカルズジャパン、日本新薬)の名前で発売されています。
海外ではOpsumitなどの名前で発売されています。
特別な注意
【禁忌】
・妊婦または妊娠している可能性のある人
・重度の肝障害のある人: 使用経験がない、また類薬において重篤な肝障害の報告があります。
・強いCYP3A4誘導剤(リファンピシン、セイヨウオトギリソウ含有食品、カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタール、リファンブチン)を使用中の人
【慎重服用】
・服用開始前の肝酵素(AST、ALT)値のいずれか、または療法が基準値上限の3倍を超える人: 使用経験がありません。
・透析中の人: 使用経験がありません。
・重度の貧血のある人
・低血圧の人
【重要な基本的注意】
・オプスタン 10mgの服用に関しては、以下について理解し、妊娠する可能性のある人はオプスタン 10mg服用開始前および服用中は1ヵ月に1回妊娠検査を実施してください。
妊娠中にオプスタン 10mgを服用した場合の胎児に及ぼす危険性
服用中および服用中止後1ヵ月間は確実な避妊法を用いるとともに、妊娠した場合もしくはその疑いがある場合には、医師に直ちに連絡してください。
・ほかのエンドセリン受容体拮抗薬において肝酵素値上昇が認められているため、肝機能検査を必ず使用開始前に行ない、服用中は必要に応じて肝機能検査を定期的に実施してください。オプスタン 10mg服用中に臨床的に顕著にAST、ALT値が上昇した場合、これらの肝酵素値上昇に伴いビリルビン値が基準値上限の2倍を超える場合、またはこれら肝酵素値上昇に伴い黄だんなどの肝障害の徴候を伴う場合には、オプスタン 10mgの服用を中止してください。
・オプスタン 10mgの服用によりヘモグロビン減少が起こる可能性があるため、オプスタン 10mgの服用開始前および服用中は必要に応じてヘモグロビン濃度を定期的に測定することが望ましいとされています。
・肺静脈閉塞性疾患の人において、血管拡張薬を使用した場合に肺水腫の発現が報告されているため、オプスタン 10mgを服用しないことが望ましいとされています。また、オプスタン 10mgの服用により肺水腫の徴候がみられた場合は肺静脈閉塞性疾患の可能性を考慮してください。肺静脈閉塞性疾患が疑われた場合には、オプスタン 10mgの服用を中止してください。
・重度の腎障害のある人では、オプスタン 10mgの服用により低血圧および血管拡張作用により有害な影響を受ける可能性がある状態(降圧剤使用中、安静時低血圧、血液量減少、重度の左室流出路閉塞、自律神経機能障害など)にあるのかを充分に検討してください。
【効能・効果に関連する使用上の注意】
・WHO機能分類クラスIにおける有効性および安全性を確立していません。
・オプスタン 10mgの使用にあたっては、最新の治療ガイドラインを参考に服用の要否を検討してください。
【その他の注意】
・海外臨床試験において、月経障害、卵巣嚢胞、白血球減少症および白血球減少に関する有害事象が、プラセボ群では1.1%、1.6%および0.0%であったのに対し、マシテンタン10mgの投与では5.1%、2.5%および0.8%であり、プラセボに比べマシテンタンで報告されました。
【高齢者】
・一般に高齢者では生理機能が低下しえちることが多いので、慎重に服用してください。
【妊婦、産婦、授乳婦など】
・妊婦または妊娠している可能性のある人は服用しないでください。
・授乳婦の服用は避けることが望ましいとされていますが、やむを得ず服用する場合は授乳を避けてください。
【小児など】
・小児に対する安全性は確立していません。
他の薬との併用
【併用禁忌】
・強いCYP3A4誘導体(リファンピシン、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品、カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタール、リファブチン: マシテンタンの血中濃度が低下し、オプスタン 10mgの効果が減弱するおそれがあります。
【併用注意】
・強いCYP3A4阻害剤(ケトコナゾール、HIV感染治療薬(リトナビルなど): マシテンタンの血中濃度が上昇し、オプスミット10mgの副作用が発現しやすくなるおそれがあります。
・CYP3A4誘導体(エファビレンツ、モダフィニル、ルフィナミドなど): マシテンタンの血中濃度が低下し、オプスミット10mgの効果が減弱するおそれがあります。
誤って大量に服用した場合
医師の診断を受けてください。
服用し忘れた場合
気付いたときにすぐに使用してください。
次回の使用時間が近い場合は、使用し忘れた分は飛ばして、次回分から使用してください。
2回分を1回に使用することは絶対におやめください。
副作用
オプスタン 10mgを服用した場合、以下の副作用が起こることがあります。
●主な副作用
血小板減少、過敏症(皮疹、じんましん、血管浮腫)、頭痛、片頭痛、浮動性めまい、潮紅、低血圧、鼻閉、呼吸困難、悪心・嘔吐、腹痛、下痢、そう痒症、発疹、浮腫、末梢性浮腫、顔面浮腫、胸痛、肝機能検査異常、ALT増加、AST増加、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少
●極稀に起こる重篤な副作用
貧血
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医師に相談するなどし当商品についてよく理解したうえで、適量をご自分の責任において服用なさってください。
なお、個人輸入で購入した商品は日本の医薬品副作用被害救済制度の適用対象にはなりません。したがって、何らかの深刻な副作用が発生したとしても、用量にかかわらず救済対象とはならずその制度からの保障を受けることは出来ないことに注意して下さい。
また、これらの薬の成分、効用、副作用、服用法などに関していかなるお問い合わせをいただきましてもお返事できません。ご了承ください。