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2012-01-20

ソース(記事原文):ヘアリオ

スピロノラクトン投与によりメタボリックシンドローム患者における心筋異常が改善

ヘアリオ(2012年1月20日)― ACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害薬またはアンギオテンシン受容体遮断薬に、スピロノラクトンを併用すると、メタボリックシンドローム患者の線維化マーカーが低下するとの試験結果が明らかにされた。

メタボリックシンドローム患者は、試験開始前にACE阻害薬またはアンギオテンシン受容体遮断薬を6ヵ月間以上投与されていることとした。全体で、患者80人(平均59歳)を、スピロノラクトン(ファイザー社)25mg/日を6ヵ月間投与する群またはプラセボ群に無作為に割り付けた。

主要評価項目は収縮期心エコーと拡張期パラメータで評価した左心機能変動などとした。副次的評価項目は、I型プロコラーゲンC末端プロペプチド(PICP)血清値とIII型プロコラーゲンアミノ末端プロペプチド(PIIINP)血清値で評価したコラーゲンの代謝変化に加え、後方散乱エコー評価と左室壁厚のほか、心筋エコー輝度で測定した左室重量とした。

スピロノラクトン投与群において左室機能と心筋反射性および左室肥大に改善が認められたほか、PICP値とPIIINP値も同程度低下したことが研究者らによって明らかにされた。一方、プラセボ群ではこれに類似する変化は示されなかった。試験結果から、試験開始前のストレイン(β=0.47&、P<0.0001)、スピロノラクトン治療(β=-0.38、P<0.0001)、PICP値の変化(β=-0.19、P<0.03)は、左室収縮機能の改善と関連することが示された。試験開始前の僧帽弁輪拡張早期運動速度(β=0.47、P<0.0001)、スピロノラクトン治療(β=-0.21、P<0.03)、PICP値の変化(β=-0.23、P<0.02)、年齢(β=0.22、P0.04)は、左室拡張機能の改善と相関していた。

オーストラリア(ニューサウスウェールズ州)にあるリバプール病院(Liverpool Hospital)循環器部門のドミニック・レオン(Dominic Y.Leung)博士によれば、全体として本試験はメタボリックシンドローム患者に対するアルドステロン遮断に有益な作用があるとする証拠を提示するものである。高血圧性心疾患や慢性腎臓病、および収縮機能が保持された心不全と同様、メタボリックシンドロームがレニン・アンジオテンシン-アルドステロン系の包括的遮断に対する新たな標的となることは明らかである、とレオン氏は付随論説で記している。

同氏は「メタボリックシンドローム罹患率の増加や、十分な生活習慣改善が身に付かないこと、それに疾患関連の有意な合併症率および死亡率を考慮すると、アルドステロン遮断などの『病状緩和』の可能性がある療法が医学界で必要とされている」としている。


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