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2006-09-25
ソース（記事原文）：サイエンスデイリー
片頭痛治療薬は群発頭痛にも効果があることが判明
サイエンスデイリー（2006年9月25日）―JAMA／アーカイブ・ジャーナルの1つであるアーカイブ・オブ・ニューロロジー（神経学に関する雑誌）2006年11月号に掲載される予定であり、本日、同雑誌のオンライン版に掲載された論文によれば、片頭痛治療に使用されるゾルミトリプタン点鼻薬は辛い群発頭痛の治療にも安全で有効な可能性がある。
この論文の背景情報によると、群発頭痛は耐え難い痛みの発作を特徴とし、頭の片側で痛みが15分から180分間続くのが典型的である。その痛みはかなり激しいため、速やかに効果が得られる治療薬が必要である。通常、トリプタンとして知られる薬剤は片頭痛の治療に使用されるものの、スマトリプタンや経口ゾルミトリプタンなどいくつかのトリプタン系薬剤は、群発頭痛にも有効であることが明らかにされている。ゾルミトリプタン点鼻薬は新しい形態の薬剤であり、鼻腔から吸収されるため経口製剤よりも速やかに作用する。1件の予備試験が、この点鼻薬は群発頭痛に効果的であることを示している。
ロンドンのクイーンスクエアにある国立神経・脳神経外科病院のエリザベス・シッタジニ医学博士（Elizabeth Cittadini, M.D., The National Hospital for Neurology and Neurosurgery, Queen Square, London）と同僚らは、群発頭痛の患者92例（男性80例、女性12例。平均年齢40歳）を対象にこの点鼻薬の使用について評価した。治療が行われなかった場合には、患者の頭痛は少なくとも45分間持続した。試験期間中に参加者はそれぞれ頭痛発作の治療を3回受け、そのうち1回はプラセボ、1回はゾルミトリプタン点鼻薬5mg、1回は同点鼻薬10mgをランダムな順序で使用した。患者は薬剤使用から5分後、10分後、15分後、30分後に評価された。30分経過しても頭痛が治まらない場合、患者は痛みを和らげるため別の治療法を使用することができた。
一部の患者は試験から脱落したか、または試験期間中に十分な回数の頭痛が起きなかったため69例の患者が最終解析の対象となった。この最終解析は、ゾルミトリプタン点鼻薬5mgで治療した発作65例、同点鼻薬10mgで治療した発作63例、プラセボで治療した発作61例を基に行われた。患者が30分後に頭痛が軽減したと報告したのは、ゾルミトリプタン点鼻薬10mgで治療した発作では38例（61%）、同点鼻薬5mgで治療した発作では27例（42%）、プラセボで治療した発作では14例（23%）であった。患者が30分後に無痛となったのは、ゾルミトリプタン点鼻薬5mgを使用した場合の18例（28%）、プラセボを使用した場合の10例（16%）と比較して、同点鼻薬10mgを使用した場合では31例（50%）であった。
患者1例が、呼吸困難、嘔吐、関節や筋肉の硬直などの副作用のため試験から脱落したものの、重篤な副作用は報告されなかった。「脱落率が極めて低いこと、また報告された有害事象が少ないことから、群発頭痛の急性期治療において鼻腔投与ゾルミトリプタンは忍容性が良好であると考えられる。」と著者らは述べている。
また、「試験データは、群発頭痛の管理において、スマトリプタン点鼻薬や酸素吸入とともにゾルミトリプタン点鼻薬を第一選択治療法として使用できることの証拠である」と結論付けている。
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