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2012-07-11

ソース(記事原文):USAトゥデー

ツルバダの臨床試験がエイズ流行の「転換点」を示す

USAトゥデー(2012年7月11日)― 3つの新しい研究が、エイズの原因となるウイルスであるHIVの蔓延を防止する見込みと課題を浮き彫りにしています。健康ですが高リスクの患者に抗エイズ薬を処方すると、感染のリスクを劇的に減らすことができます。

本日(2012年7月11日)発刊されたニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(New England Journal of Medicine)の研究によると、異性愛者の患者のアフリカでの二つの研究は、これらの薬がHIV感染率を62%から75%減少させることを見出しました。これは、男性同性愛者の研究結果と同等の成功率です。しかし、感染のリスクが高いアフリカの女性の第3の研究は、これらの薬がHIV感染率に効果がなかったことを研究者らが確認した後、早期終了しました。これは主に、40%ほどの研究参加者が薬を指示通りに服用していなかったからです。

しかし、ノースカロライナ大学チャペルヒル校(University of North Carolina-Chapel Hill)の教授であり付随論説の共著者であるマイロン・コーエン(Myron Cohen)は、全体的にこの結果は、健康ですが高リスクの人にHIVに暴露される前に抗エイズ薬を処方するという概念を支持するものです、と言います。PREPつまり事前暴露予防として知られるこの戦略は、HIV感染予防のいくつかの新しい強力なツールの1つです、とコーエン。

今回の研究で使用された薬は、ツルバダ(Truvada)として市販されていますが、米国食品医薬品局の諮問機関は5月、この薬の予防薬としての承認も推奨しました。ツバルタはテノホビル(tenofovir)とエムトリシタビン(emtricitabine)という薬の組み合わせですが、すでに疾患の治療薬としては承認されています。今回の研究のうち2つの研究では、患者らは無作為にプラセボまたはツルバダのいずれかを服用するよう割り当てられました。第3の研究では、患者らは無作為にプラセボ、ツルバダまたはテノホビルのいずれかを服用するよう割り当てられました。この研究では、テノホビルとツルバダの両方にほぼ同じように良い効果が見られました。

「我々はエイズ流行の転換期のようなところにいるのです」と言うコーエンは、今月後半にワシントン市で開かれる科学と政策に焦点を当てた「エイズ2012年 (AIDS 2012)」という国際会議で講演をする予定です。「今起こっていることは単一のことではありません。これは、30年間に起こったことの集大成なのです....それらのそれぞれが、エイズがなくなる世代について考え始めるよう、政界を動かしています」

米国疾病管理予防センター(the Centers for Disease Control and Prevention)によると、アメリカ人110万を含め、約3,400万人がHIV /エイズに罹っています。約50,000人のアメリカ人が毎年新たにHIVに感染しています。

これらの薬を使用する際の主な課題は、患者にきちんと薬を服用する気にさせる方法を見つけることでしょう、とコーエンは言います。例えば、女性が薬の服用を止めたのは副作用のためなのか、単にHIVに感染するリスクを過小評価してのことなのか、研究者らは調査すべきです。アフリカの女性の研究では、プラセボまたは有効な薬のいずれかの服用をしていた女性の約3%が、試験中にHIVに感染しました。

HIV感染を予防するために薬を使用することは、それ自体議論の余地があります。

一方で、薬でHIV陽性患者の健康なパートナーを保護することができる、と国立衛生研究所(the National Institutes of Health)のアンソニー・フォーチ(Anthony Fauci)は言います。パートナーによるコンドームの使用拒否は国によってよく見られる問題ですが、その場合でも、人々に自分を守る方法を提供できます。

しかし、医師はツルバダを処方する前に、患者がHIVに感染しているかどうか慎重に検査する必要があります。既にHIVに感染している人がきちんと薬を服用しないと、耐性型エイズウィルスを発現し広めてしまう危険があります、とコーエン。

この問題についてはエイズ問題の活動家の中でも意見が分かれています、とエモリー大学医学部(the Emory University School of Medicine)のグイド・シルヴェストリ(Guido Silvestri)教授は言います。

HIV感染の危険性があるすべての人、特に高リスクな生活様式の人に薬を提供すべきだと主張している人もいれば、薬は人々に誤った安心感を与え、エイズだけでなく他の性感染症や妊娠のリスクを軽減するコンドームを使用しなくなると心配する人もいる、とシルヴェストリは言います。


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