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2011-12-18

ソース(記事原文):アジアン・トリビューン

ヒト免疫不全ウイルスに未感染で生まれてくるために

アジアン・トリビューン(2011年12月18日)― すべての子供たちは、たとえ両親のどちらか若しくは双方がHIVに感染していても、HIV陰性で生まれてくる権利がある。UNAIDS の2011年報告書によると、インドのHIVの新規感染者数は2009年に2.4%から約1.21%と半減した。

しかし、2015年までに新規感染者0人、死者0人、差別0人というUNAIDSの目標達成には、我々はまだ程遠い。これらの目標は、現在行われている第4回インドエイズ学会全国会議(National Conference of AIDS Society of India - ASICON)の科学的討議の核心でもあった。ASICONは12月16日から18日まで、ラクナウのサンジャイ・ガンジー医科学大学院(the Sanjay Gandhi Postgraduate Institute of Medical Sciences)で行われている。

新規HIV感染者数は妊娠中、出産時、授乳中のHIVウィルス母子感染(PPTCT)を予防することで大幅に抑制できる。インドでは感染の5%近くが垂直ルート(母子感染)に起因する。2009年には、インドのHIV感染者で妊娠している女性のうち、母子感染予防のために抗レトロウイルス治療を受けたのは25%未満だった。国立エイズ管理機構(National AIDS Control Organisation - NACO)は、予防のための対策が利用可能であるにもかかわらず、2009年に子供18,000人が垂直ルート(母子感染)でHIVに感染したと発表した。

インドエイズ学会(AIDS Society of India - ASI)の事務局長であるイシュワー・S・ジラダ(Ishwar S Gilada)博士によると、「インドの子供たちの権利と命を守れないことは我々にとって恥ずべきことだ。母子感染を予防すれば、新規感染者数ゼロは可能となる。子供への感染を100%防止できるからだ。こうして子供を生存させれば、1人につき通常の寿命である68年間分を救うことになる。一方、成人を救っても、残りの10年から15年分の生涯を救うことにしかならない」

ダーバンのドリス・デューク研究所(Doris Duke Research Institute)の科学部門長(Scientific Director)であるフーセン・コーバディア(Hoosen Coovadia)博士も、HIV母子感染の撲滅が途上国の実現可能な目標であると考えている。博士によると「HIV蔓延の抑制に用いられている予防戦略のうち、PPTCT介入のHIV-1に対する有効性はトップレベルの成功を見せている。介入プログラムはHIV-1感染の3つのルート(子宮内、出産時、産後の授乳中)すべてを対象としており、感染率が約25%から2%に減少し、乳児の生存率が改善した先進工業国では恩恵が明らかだ。しかし、資金が乏しい状況下では、PPTCTサービスは入手もアクセスもできないことが多い。産後のHIV感染防止のため、特に生後6ヵ月間に母乳の代わりに乳幼児用人工ミルクを使用すると、成長障害、高い罹患率、栄養失調、そして死亡にさえも関わる」

シチズン・ニュース・サービス(CNS)の独占インタビューで、コーバディア博士は「HIV母子感染率を減らすだけでは十分でない。乳児の生存率を高めることも同様に重要なのだ。子供の死亡の原因はHIVだけでなく、栄養失調、下痢、肺炎によることもある。生後6ヵ月間は母乳のみにすること(その後18ヵ月齢までは母乳と人口ミルクを併用)が、乳児の生存と健康という問題に不可欠なのだ。近年の大きな進展の1つは、母乳を介したHIV感染がわずか1%から 2%という非常に低いレベルになったことだ」と強調した。

コーバディア博士はHIV感染予防と生存率改善に、妊娠中にはジドブジン(Zidovudine - AZT)、出産時と産後約10日間はネビラピン(Nevirapine)という2つの薬の併用治療を推奨した。母乳による感染を減らすためには、母親にHAART(高活性抗レトロウイルス薬)を投与してもよいし、または新生児にネビラピンを約6ヵ月間投与してもよい。博士はより効果的で費用効率が高い後者を好んでいる。

プネーのインド医学研究評議会(Indian Council of Medical Research ? ICMR)組織である国立エイズ研究所(National AIDS Research Institute - NARI)の副所長、R・R・ギャンガックヘッドカー(R R Gangakhedkar)博士、およびジラダ博士も、現在インド政府がPPTCTプログラムで使用しているネビラピン単回投与は時代遅れだとし、多剤併用療法に変えるべきだと訴えた。ジラダ博士はPPTCTプログラムはインドではあまり効果がなく、2剤レジメンにシフトしなければ、新規感染ゼロを達成するのは非常に難しいだろうと嘆いた。博士によると、妊娠後期に6週間から8週間ロピナビル(Lopinavir)とリトナビル(Ritonavir)を投与するというずっとよい選択肢があり、感染防止率は99%である。

NACOの新生児への感染の伝播を減らす目的の介入プログラムに、質的・量的変化がもたらされることが望まれる。むろん、1つの特効薬だけを使って、この広まった疫病を抑制することはできない。だから、男娼/売春婦、罪なき主婦、移民労働者、麻薬注射の常習者、同性と性行為する男性など多様な対象患者に合わせて、カクテル療法が必要であろう。しかし何よりも、我々は女性の生活を社会的、経済的、政治的に向上させ、女性が自分たちの性と生殖の健康に対する権利をより大きくコントロールできるようにし、この不必要な慢性感染症伝播の終結を要求しなくてはならないであろう。


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