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2013-10-19

ソース(記事原文):ニュース・ウィズ・ビューズ

ビンポセチンは脳への血流を改善

ニュース・ウィズ・ビューズ(2013年10月19日) ― バイロン・リチャーズ(Byron J. Richards)著

ニチニチソウ植物由来ビンポセチンは優れた記憶改善剤として定評がある。主な作用機序は、脳全体の血流を増加させ、神経を損傷から守ることにある。ビンポセチンが血管疾患を有する人への一助となるよう世界中で使用されているほか、現在研究も進められているのも驚きではない。

脳血管疾患の定義とは、脳内酸素・栄養素運搬血液不足に関連する認知問題である。これはアルツハイマー病の背後にある認知障害の2番目に多い原因となっている。容易に気付ける程度の認知問題が、中年期に開始し、加齢に伴い進行し続けることが多い。

脳血管疾患の程度は個々で異なり、ある場合には、血管の狭窄により様々な脳領域への血液量が減り、基本的に脳が栄養不良状態となる。また、軽度脳卒中の場合では、血栓または破裂によって微小血管が遮断される。こうした症状は特に自覚されない場合もある。勿論、脳卒中がより重度であるほど、脳内発症領域も広く、かなりの問題を抱えることになる。

基本的なリスク因子には、高血圧、糖尿病、高コレステロール、喫煙、過度の飲酒量などがある。

初期症状は体力不足状態に似ている傾向がある。有酸素運動が、頭部をはじめとする血流改善に役立つ。筋力トレーニングを行うことで、全身筋肉の状態が改善される。筋肉は頭部に血液を送り出すのに著しく寄与している。

大きな負担なしに、どれ程長く息を止めたままにしておけるのかを確認すると、細胞中の酸素予備状態が分かり、脳の血流・循環が予測される。60秒以上にわたり呼吸停止できれば健康状態が良好ということになる。20秒以下は、健康不良を意味する。

脳内の血液循環における問題が経時的に持続すると、認知機能問題や、心的状態の問題、体力問題に加えて、様々な症状が発生する傾向がある。具体的には、頭痛、耳鳴、バランス問題、眩暈、視力の悪化、異常な筋力低下、一時記憶障害、または認知技能の急低下などが考えられる。頭の回転が鈍り、ものぐさな感じになる。

ビンポセチンは複数のメカニズムにより血管の張りを和らげる。これは直接血管自体の構造に作用することによる場合や、張力を促進するナトリウムおよび/またはカルシウム電荷を抑制することによる場合がある。もう1つのメカニズムとして、本剤は血管内の炎症性コア遺伝子シグナル(NF-κB )を抑制させ、張りを和らげる。同様に、抗酸化保護作用も示されている。この作用が、ドーパミン、ノルアドリナリン、アセチルコリンなどの衝動および記憶に関わる神経伝達物質を増強する。これは脳細胞のグルコース取り込みを増強することにより脳代謝を亢進させ、結果的にエネルギー産生につながることになり、興味深い。実際に頭の回転を速める手助けとなると同時に、脳の脈管系を弛緩し、血流を改善させるのに役立つ点が、興味を引く。

多数の動物試験で、ビンポセチンは脳への血流を増強し、脳代謝を改善し、認知機能低下・認知症を改善し、痙攣を助け、脳老化を弱め、アルツハイマー病老人斑の形成を軽減することが示された。

一日あたり10mg~60mgの用量を用いた多数の小規模ヒト試験では、ビンポセチンがこれらの同一カテゴリーにおいて有用であり、毒性や有害な副作用を伴わないことが一般に示されている。より大規模な試験の実施が望ましいが、ビッグ・ファーマ(Big Pharma)社にはそのための資金がない。動物・ヒト試験の最新レビューは、ここをクリックすると参照可能(英文)。

ビンポセチンは、損傷した低密度リポ蛋白(LDL)コレステロールに動脈内プラークを形成させないようにすることを、米国研究者らが新たな試験で示した。「ビンポセチンの優れた安全性の特徴を加味すると、ビンポセチンは粥状動脈硬化の治療薬候補となりうることが本試験から示唆される」と同氏らは結論付けた。

ビンポセチンは、脳血管関連症状の治療において、日本、ハンガリー、ドイツ、ポーランド、およびロシアで 広く使用されている。ヒト試験では、症状がそれほど深刻化していない場合に用いると、本剤が最も良く効くことが示されている。その理由は、栄養素がその時の状態に働きかけて、改善を誘導していくからである。これは皮膚の皺のようなもので、皺がひどくなる前に、手入れを開始するのがベストということである。

ビンポセチンは、優れた選択肢であり、その他の脳サポート栄養素や、体に良い食事、持続的運動、十分な睡眠、新たな学習、その他の生活習慣技能と併用することが可能であり、脳を最高の作業状態に保てるよう促す。脳の血液循環を増強すると、その他の摂取栄養素が脳に運搬されやすくなり、脳の酸素・栄養状態が良好になる。


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