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2016-04-24

ソース(記事原文):MedPageToday

チャンティックス(バレニクリン)、ウェルブトリンは
精神疾患を持つ喫煙者にも安全

【MedPageToday】(2016年4月24日) ― 喫煙習慣を断とうと禁煙薬のバレニクリン(チャンティックス)または抗うつ薬のブプロピオン(ウェルブトリン)を服用した精神疾患を持つ喫煙者は、ニコチンパッチやプラセボと比較して神経精神系の重篤な副作用が少なかったことが研究者たちにより報告された。


8000人以上の被験者を対象に行なわれた無作為化、二重盲式、多国籍、そして製造業者出資によるイーグルス試験の結果が、4月22日のランセット誌オンライン版で報告された。

ニコチンパッチまたはプラセボ群と比較して、バレニクリンまたはブプロピオンの使用群において精神疾患イベントの顕著な上昇は見られなかったが、バレニクリンはほかの治療方法よりも喫煙中止に関してはより効果的であったと、研究員であるカリフォルニア大学ダンディエゴ校のロバート・アンテネリ博士とその同僚が記している。

研究では、精神疾患を持つ喫煙者はそうでない人と比較して、試験中に中等度から高度の精神疾患の有害事象が認められることが多いようであったが、事象率はプラセボを含めてすべての治療で類似していた。

「これは、喫煙を中止させる薬剤を直接比較し、またプラセボとの比較から始めた最大級の無作為化対照臨床試験です」と、アンテネリはメッドページ・トゥデイに語っている。「私たちは、これらの薬剤が精神疾患を持つ、または持たない喫煙者に対して安全であるという認識が人々にやる気と禁煙を促し、どの薬剤でも使用できるのだ、という安心感を与えたいのです」。


FDA の要請による試験

無作為化試験はFDA(米国食品医薬品局)の要請による。2009年、FDAは禁煙薬として2006年に認可されたバレクリニンを製造しているファイザーに対し、使用者のうつ行動や自殺念慮が上昇する可能性があるという旨を薬の警告欄に追加するよう命令した。

ファイザー社は2014年に、自殺傾向のリスクとほかの精神的医学的リスクがほとんどないことを示した新データによりこの警告の排除についてFDAに抗議したが、諮問委員会は、少なくも大規模な無作為化試験によるデータが得られるまでは、警告をこのままにしておくことを推奨した。

依存症および精神衛生研究員であるトロント大学のローリー・ザベリタリオ博士は、「禁煙中の精神神経系の副作用はゼロではないが、このようなイベントが起こるリスクは禁煙薬の使用により明らかに増えるものではない」と、研究に関する記事を書いている。

「これらの結果を踏まえ、FDA(および他国の同等機関)がバレニクリンとブプロピオンに対する警告を取り除くかどうかに興味があります」と彼女は付け加えた。

この試験には、140の大学病院、臨床試験センター、そして16ヵ国の外来診察室から8144人の喫煙者を対象に行なわれ、プラセボ群、ニコチンパッチ群(1日21mgを徐々に減量)、バレニクリン群(1mgを1日2回)またはブプロピオン群(150mgを1日2回)に無作為に分け、それぞれ12週間治療の後に12週間の追跡調査を行なった。

「被験者は精神障害を伴う人と伴わない禁煙の意志のあるで、毎回簡単な禁煙カウンセリングを受けた」と研究者たちは書いている。さらに無作為化はコンピュータ処理(1:1:1;1比)で行なわれ、どの治療に割り当てられるかは被験者、調査員、研究員ともに隠された。

主要評価項目は、中等度および高度の精神的副作用の複合尺度が発生するまでとした。また主要有効性評価項目は、9-12週間 の継続的な禁煙が生化学的見地から確認できることとした。


すべての治療で同様に起こる精神病理学的イベント

合計4116人が精神病理学コーホート、4028人が非精神病理学コーホートに割り当てられた。被験者は全員喫煙者で、最初の段階では喫煙本数は1日平均10本以上であり、精神病理学コーホートの約半数は精神医学的薬物治療を受けていた。

研究結果において: