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2011-10-24

ソース(記事原文):ウェールズ・オンライン

乳癌のメカニズム理解を目指す研究

ウェールズ・オンライン(2011年10月24日)― ウェールズでは毎年約600人の女性が乳癌で死亡しています。乳癌防止月間のこの機会に、癌研究ウェールズ(Cancer Research Wales)がどのように乳癌に必須の研究に資金提供しているかを、リー・キャンベル(Lee Campbell)が説明します。

癌研究ウェールズは、乳癌治療で最もよく強いられる闘いのうち、体の他の部位への癌の転移と、従来の治療薬に対する抵抗性という2つに取り組んでいます。

ウェールズでは約2,600人、英国全体では50,000人の女性が毎年乳癌と診断されています。この数の大きさには衝撃を受けますが、この数は、女性の胸の腫瘍を治療がより容易な早期段階で発見するために設立された、全国的な乳癌検診プログラムの成功を反映するものでもあるのです。

しかし、このプログラムが成功し、信頼できる筋からの5年および10年生存率がそれぞれ80%、75%であるのにもかかわらず、ウェールズでは依然として毎年600人(英国全体では12,000人) の女性が乳癌で死亡しています。

癌研究ウェールズは、数々の先駆的な研究プロジェクトに資金提供しています。癌が体の他の部位に広がる乳癌転移の根底にあるメカニズムや、内分泌抵抗性、つまり抗ホルモン療法薬(タモキシフェンやアナストロゾール)などの現在の第1選択治療薬への抵抗性を理解しようとする試みです。

乳癌は早期段階ではエストロゲンで成長が促進されるものが大多数です。現在行われている治療法は、抗ホルモン療法でこの点をターゲットとし、その結果、これまで20年にわたり乳癌患者に広範な寛解がみられました。残念なことに、当初この治療法に反応した患者の3分の1以上は、最終的には癌が進行するにつれいわゆる内分泌抵抗性を発症し、以降は従来の抗ホルモン療法に対する感受性を失います。癌研究ウェールズが資金提供しているプロジェクトの1つは、FAKと呼ばれる分子が、内分泌抵抗性乳癌や乳癌転移においてどのような役割をしているのかを調査しています。FAKは、この問題双方にかかわる重要な因子であるとみられています。

内分泌抵抗性乳癌細胞は、このFAK分子への依存が増すと、機能を発揮できるようになることが初期の前臨床試験で示されています。

重要なことは、同じ研究が、このような困難な乳癌サブタイプの治療に対する一般的なターゲットとしてのFAKの値に取り組んでいることです。

ウェールズ癌バンク(Wales Cancer Bank)が収集した臨床乳癌サンプル、つまりウェールズ全域から集めた腫瘍サンプルのコレクションを使用して、同じ科学者らが、FAKを乳癌患者の内分泌抵抗性の予測マーカーとして使用できるかどうかも判断しようと試みます。

これにより、貴重な情報が提供できるかもしれません。再発のリスクが高いため術後サーベイランスをより大規模に必要とする患者を識別する一助となり、早期介入に代替治療法を提供できる可能性があります。

内分泌抵抗性が発症している間、乳癌細胞は生存や成長を助けるエストロゲンにあまり依存しなくなり、他の分子経路に一層依存するようになります。

おそらく、このような分子経路のうち最も注目に値するのは、上皮成長因子受容体(EGF-R)ファミリーでしょう。

このファミリーに属する受容体は、進行および再発乳癌の治療に使用される薬剤ハーセプチンがターゲットにしています。

癌研究ウェールズが後援するウェールズ薬科大学(Welsh School of Pharmacy)では、複数のチームがこのEGF-Rを阻止し内分泌耐性乳癌細胞の増殖を制限するための方法を調査しています。

これを行うため、チームでは、アルコール嫌悪療法でかつて使用されていた薬剤ジスルフィラムがEGF-Rを分解することを見出し、この薬剤の固有の特性を解明しています。

癌研究ウェールズの科学者がかかわっているもう1つの研究プロジェクトでは、乳癌幹細胞が乳癌の進行の一因となるメカニズムを発見することを目指しています。

癌幹細胞が腫瘍塊に占める割合は1%未満ですが、転移や治療抵抗性などの癌の侵襲性特徴の多くを引き起こす重要な細胞型にあたると考えられています。

カーディフ(Cardiff)の研究チームは、乳房腫瘍中でこの稀な細胞集団を識別し、その重要性を判断しようとしてきました。彼らの発見は、乳房腫瘍における特異的幹細胞マーカーの発現パターンが病気の経路を決定できることを示しました。

この研究はまた、乳房組織における癌幹細胞の役割について、以前支持されていた理論のいくつかに異議を唱えています。

その結果、チームは、乳癌研究と治療における最新の発見を議論し発表するために、世界をリードする臨床医と科学者が一堂に会する会議である、サンアントニオ乳癌年次シンポジウム(the annual San Antonio Breast Cancer Symposium)で権威ある優秀賞を受賞しました。

リー・キャンベルはがん研究ウェールズの科学マネージャです。慈善金または研究をご支援くださるための詳細については、crw.org.ukをご覧ください。


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