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2012-06-27

ソース(記事原文):io9.com

体内に住み着く寄生虫の殺傷方法

io9.com(2012年6月27日)― キース・ベロネーゼ(Keith Veronese)著

寄生虫はまさに悪夢である。3.6メートル(12フィート)もの長さの寄生虫が腸内をくまなく動き回り、真夜中に体外へ出る。都市伝説によるとダイエット剤がサナダムシを広めるという話もある。これらの寄生虫を駆除する風変わりな方法がいくつかあり、なかにはダクトテープとキャンディーバーに人体の開口部を組み合わせた対処法もあるという。

さて、こうした寄生虫の背後に潜む真実とは? 極端な手段を用いることなく治すにはどうすればよいのか?

サナダムシは食物に潜む

牛肉または豚肉の寄生虫は体に取り込まれやすいが、それを回避するのも容易である。ブタと牛の体内にしばしば寄生する幼虫(有鉤条虫および無鉤条虫)が体内に入るのは、主として未調理の肉を食するときである。これらサナダムシの一種は、3.6メートルまで成長し、宿主である人体で数年間生き続けることができる。

サナダムシは様々な健康問題を引き起こすことがあり、具体的にはてんかん発作、視界不良(ぼやけ)、脳の腫れ(幼虫が脳内へ移動した場合)などがある。サナダムシに感染しても、ほとんどの場合は症状が現れないものの、小刻みに動くサナダムシの一部が排便時に出てくる場合だけは体内に寄生虫がいることに気づく。口からサナダムシを手で引っ張り出すのも可能ではあるが、気分の良いものではない。

鉤虫は土壌で罠を仕掛ける

鉤虫はサナダムシよりもかなり小さく、1センチを超えるものは稀である。鉤虫は小腸にもぐって血液を吸うが、小腸にくっついて血流からの栄養を奪い取るので、実際はサナダムシよりも問題が多い。鉤虫感染症は、貧血や、認知機能の発達遅延と、栄養障害につながることがある。

世界で10億人以上が鉤虫に感染している。感染者の大多数は、公衆衛生が進歩していない亜熱帯気候や熱帯気候に居住している。鉤虫の感染は不正な手段によるもので、サナダムシの感染よりも複雑である。夜間、土壌が冷えると鉤虫の幼虫が土壌に広がり、その上を通る人間の足にしがみつくため待ち構えている。幼虫が糞便に混じり出ると、直接的接触および汚染水を通じて人間に感染するので、地方の公衆衛生問題を複雑化させる。

蟯虫は夜中に肛門から抜け出す

微小な蟯虫は宿主(人間)の肛門周囲に卵を産みつけ、痒みを引き起こす。これにより、指が口に触れると、卵が消化管に入るという悪循環につながる。

蟯虫は世界中で見つかっているが、この感染は人間同士の接触や、便座・蛇口・ドアの取っ手などの表面を通じて広まることが多いので、北米における多くの小学校を悩ませ続けている。幸いにも、蟯虫感染の症状は、鉤虫の侵入による深刻さには程遠く、最も重い蟯虫症状には、痒みや、過敏性、重量減少などがある。

一般的な蟯虫検査は、宿主と思われる人の肛門部にテープを貼り、一晩の安眠した後に卵が付いてないかテープを検査するというものである(その状態で眠れる場合)。蟯虫が肛門まで移動して卵を産み付けるのは、単なるきついジョークというわけではなく、卵の孵化に新鮮な空気が必要だからである。

招かれざる寄生虫を体内で殺傷

招かれざる寄生虫ゲストを体内から取り除くには、いくつかの薬剤治療がある。これらの薬剤は駆虫薬と呼ばれるもので、複数種類の薬剤があり、それぞれが異なる手段を用いて寄生虫を殺傷する。(低分子薬が開発される前は、寄生虫自体を排出するのにタバコ、パイナップル、ハチミツを食していた)

最も重要で最も多目的に使用されるタイプの駆虫薬はベンズイミダゾールである。この種の薬剤は寄生虫のブドウ糖を吸収する能力を遮断することで餓死させる。ベンズイミダゾールはタンパク質βチューブリンに結合し、微小細管を活用するプロセスを破綻させる。

アルベンダゾールはこの種の薬剤の中では最も優れており、蟯虫や、鉤虫、サナダムシをはじめとする様々な寄生虫感染症に効き目がある。アルベンダゾールは低価格であるのに加え、広域スペクトルの抗菌薬であることから、寄生虫に対する最前線の防御とされている。

イベルメクチンは寄生虫感染症の治療に用いられる薬剤として、ますます重要となっている。同剤は、寄生虫の神経伝達物質を妨害することで、感染菌を手当たりしだい麻痺させ、最終的に死に至らせる。

残念ながら、イベルメクチンはサナダムシには効かないが、同剤の作用機序により大半の腸内寄生虫と、疥癬虫やシラミなどの外部寄生虫を駆除できる。また、イベルメクチンの投与間隔は3ヵ月~1年ごとである。同剤の投与回数の少なさと、大規模集団への適応により、イベルメクチンは寄生虫治療に用いられる第一選択の駆虫薬となっている。

アルベンダゾールとイベルメクチンは、現在利用可能な多数の駆虫薬のうちの2剤にすぎない。なお、抗生物質が効かない感染症があるように、駆虫薬に耐性を示す寄生虫が見られ始めている。こうしたことから寄生虫を撃退するための薬剤が種類豊富に数多く存在する。とはいえ、寄生虫を撃退する戦略として、さらに個人衛生と公衆衛生をより徹底させることと、寄生虫が家族間で伝播する傾向が強いため家族全員に抗寄生虫薬を投与することを加える必要がある。


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