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2011-09-22

ソース(記事原文):メド・インディア

心不全患者におけるアルドステロン拮抗薬の使用

メド・インディア (2011年9月22日) ― シーラ・フィロメナ(Sheela Philomena)著

>利尿薬クラスのアルドステロン拮抗薬を投与すると、一部の患者では血液中のカリウムが高値となり(高カリウム血症)、彼らを心臓突然死の危険にさらしてしまう恐れがある。医師が心不全患者にアルドステロン拮抗薬を処方する際は、そのリスクと有益性を比較検討することが重要である。

バートラム・ピット医学博士(Bertram Pitt, MD)は、ミシガン大学医学部(University of Michigan School of Medicine)の内科学教授(Professor of Internal Medicine)である。彼は国際シンポジウムの発表の場で、この薬に関して処方医師が最善の決定を下せるように、3件の有名な試験から得られたデータを再検討する予定である。この第7回アルドステロンおよびENaC/デジェネリンファミリー・イオンチャネルに関する国際シンポジウム(7th International Symposium on Aldosterone and the ENaC/Degenerin Family of Ion Channels)は、カリフォルニア州パシフィック・グローブ(Pacific Grove, Calif)で9月18日から22日まで開催される。発表題目は「心不全患者におけるミネラルコルチコイド受容体阻害薬の将来的役割の可能性(Potential Future Role of Mineralocorticoid Receptor Blockade in Patients with Heart Failure)」である。シンポジウムは米国生理学会(American Physiological Society)の主催で行われる。

また、アルドステロン拮抗薬の将来的な使用の可能性に光を当てた1件の試験が進行中であり、ピット博士はこの試験の概説も行う予定である。そのほか高カリウム血症の予防または治療目的で作られ、現在は第II相臨床試験を実施中の被験物質についても議論を行うことになっている。

EPHESUS試験とEMPHASIS-HF 試験の結果

ピット博士が治験責任医師を務めた2件の試験は、アルドステロン拮抗薬がさまざまな症状を持つ患者の死亡率を低下させることを明らかにした。2003年には、急性心筋梗塞後の心不全に対するエプレレノンの有効性および生存率に関する研究(Eplerenone Post-Acute Myocardial Infarction Heart Failure Efficacy and Survival : EPHESUS試験)の結果が発表されている。EPHESUS試験では、心臓発作後の左室(心臓下部の心室)収縮機能障害患者および心不全患者において、エプレレノンによる治療は心血管疾患による死亡および心血管系合併症のリスクを13%低下させたことが明らかにされた。

2010年には、軽症心不全患者の入院および生存率に関するエプレレノンの研究(Eplerenone in Mild Patients Hospitalization and Survival Study in Heart Failure : EMPHASIS-HF試験)の結果が発表されている。EMPHASIS-HF試験は、さらに幅広い集団、すなわち軽症の慢性収縮期心不全患者におけるエプレレノンの効果を明らかにした。エプレレノン服用群は、非服用群と比較して心血管疾患による死亡が24%、心不全による入院が42%少なかった。

「これらの結果はどの場所でも圧倒的でした。」ピット博士はこう述べて、効果が明らかであったことから、すでにこの薬が市場に出ている国ではEMPHASIS-HF試験が早期中止となったことを指摘した。

エプレレノンを利用できない国ではさらに10カ月間試験を継続したため、早期中止となった試験の結果は、博士が言う追加データの提供により強固なものとなっている。さらに試験の新たなサブ解析は、軽症慢性心不全のほかに75歳以上や糖尿病など異なる高リスクを抱える患者5グループについて、死亡および入院の減少を明らかにした。エプレレノンを服用した高リスク群では高カリウム血症の発症率が上昇したものの、重篤または入院が必要な高カリウム血症の増加はなかった。ピット博士は、シンポジウムで最新データと新たなサブ解析について議論することになっている。

RALES試験

これよりも古い試験で、1999年には無作為化アルダクトン評価研究(Randomized Aldactone Evaluation Study : RALES試験)の結果が発表されている。RALES試験では、重症心不全で左室駆出率が低い患者において、アルドステロン拮抗薬スピロノラクトン服用の効果が明らかにされた(駆出率とは、1回の心拍動で心室から送り出される血液の割合である)。「EPHESUS試験、EMPHASIS-HF試験、RALES試験はいずれも、我々がアルドステロン拮抗薬を極めて重要と考える根拠を提供しています。」とピット博士は述べた。

TOPCAT試験

最後にピット博士は、心機能維持心不全に対するアルドステロン拮抗薬治療の研究(Treatment of Preserved Cardiac Function Heart Failure with an Aldosterone Antagonist : TOPCAT試験)について議論を行う予定である。TOPCAT試験はスピロノラクトンに関する多施設国際共同試験で、2006年に開始して今もなお治療施設の採用と参加者の登録を行っている。試験の参加者は、心不全はあるが心室の機能障害が認められない患者である。

高カリウム血症が依然として懸念事項

アルドステロン拮抗薬は、その有益性については実質的な証拠があるものの、依然として高カリウム血症が懸念事項である。そのため研究者らは、RLY5016と呼ばれる被験物質について現在検討を行っている。RLY5016はカリウムと結合して、血中からカリウムを排出することで高カリウム血症を予防または治療するよう作られた化合物である。しかし、この被験物質はまだ第II相臨床試験の段階にあり、米国食品医薬品局(Food and Drug Administration)の審査を受ける準備が整うまでに数年かかる予定である。

ピット博士は控えめに期待を寄せている。「糖尿病や高血圧の病歴といった心血管疾患による死亡リスクがある人の多くは、アルドステロン拮抗薬による治療を受けていません。その理由は、高カリウム血症のリスクがあるからです。」と話した。「このような患者集団のほか、高カリウム血症のリスクが高い腎尿路機能障害の人の場合、この被験物質によってアルドステロン拮抗薬を継続的に使用できれば理想的です。しかし研究はごく初期段階にあり、まだ何も明らかにされていません。」


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