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2006-05-23

ソース(記事原文):BBCニュース

睡眠にはスリム体形を維持する効果がある可能性

ぐっすり眠ると爽やかな気分でいられるだけでなく、スリム体形を維持するのに役立つ可能性がある。

オハイオ州のケースウェスタンリザーブ大学(Ohio's Case Western Reserve University)の研究者らが16年にわたって70,000人近い女性たちを経過観察したところ、一晩に5時間以下しか眠らない女性は一晩ぐっすり眠る女性と比べて33ポンド(15 kg)以上太る確率が1.3倍高いことがわかった。

詳細はサンディエゴで開催された米国胸部疾患学会国際会議(the American Thoracic Society International Conference in San Diego)で発表された。

睡眠習慣が体重増加に与える影響を長期間追った研究としては、群を抜く規模のものだ。

また睡眠時間の短い女性が肥満になる可能性は一晩に7時間眠る女性より15%高いこともわかった。

肥満の定義は体格指数(BMI)が30以上であることだ。BMIは体重(キログラム)を身長(メートル)の二乗で割って算出する。

食生活は重要ではない

この発見は、睡眠時間の短い女性が食物を摂取し過ぎているとか、運動量が少なすぎるとかいうこととは無関係だとわかった。

試験開始時において、睡眠が一晩に5時間以下だった女性は、7時間眠っていた女性よりも平均5.4ポンド(2.4 kg)体重が多く、次の10年間にさらに1.6ポンド(0.7 kg)増加した。

この試験の研究主任であるサンジェイ・パテル博士(Sanjay Patel)は言う。「たいしたことはないように聞こえるかもしれませんが、これは平均量です。中にはこれ以上増加した女性もいました。そして体重のわずかな増加も糖尿病や高血圧などの健康問題の危険性を高める恐れがあるのです。たった数日間、睡眠を制限しただけで、食欲を制御するホルモン類の影響で空腹感が増すことが先行研究によりわかっていました。それで睡眠時間の短い女性は食物摂取量が多いのかもしれないと考えたのですが、むしろ、食べる量は少なかったのです。このことは睡眠時間の短い女性の体重増加は食欲や食生活の問題ではないことを示しています。」

そわそわすること

パテル博士は、睡眠時間が短いと安静時のカロリー消費量が変わるのかもしれない、あるいは、そういう人たちは、そわそわするなどの無意識の活動をする傾向が低いのかもしれないと述べた。この種の活動はカロリーを消費する効果がある。

米国国立精神衛生研究所(the US National Institute of Mental Health)が行い、2004年に学術誌・スリープ(Sleep:睡眠に関する専門誌)に発表した研究も同様の発見を報告している。

研究者らは、睡眠遮断によりカロリー消費率を制御するホルモン類のバランスが変わることがこの体重増加の鍵である可能性を示唆した。

ノッティンガムの一般開業医で慈善団体ウェイトコンサーン(体重の心配の意味)の医学責任者であるイアン・キャンベル博士(Ian Campbell)は、睡眠時間の短い人は疲れていて日中あまり活動できないのかもしれないと話す。

不充分な睡眠によるストレスに対する自然のホルモン応答性により、代謝率ないし食習慣さえ変化する可能性もある。

「しかし、はっきりしているのはライフスタイルの実にさまざまな側面が健康に影響を及ぼすということです」と博士は言う。「体重増加の危険性を寄せつけずにいたいなら、健康的な食生活、活動的なライフスタイル、充分な睡眠に優るものはありません。」

チャリングクロス病院睡眠研究所(the Sleep Laboratory at Charing Cross Hospital)のアンドリュー・クミン博士(Andrew Cummin)はこう述べた。「体重を増やさずにたくさん食べる秘訣を知りたがっている女性は大勢います。悲しいことですが、この論文の筆者らは何も説明していません。しかし痩せたいなら、しっかり眠れば効果があるかもしれないと思えるのは確かです。」