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2011-12-09

ソース(記事原文):cbs42.com

肥満により乳癌の転帰が悪化

cbs42.com(2011年12月9日)― アラバマ州バーミングハム(アイヴァンホー・ニュースワイヤー)発 -- 肥満が原因で生じるいろいろな健康問題とは別に、1つの新たな問題が現れた。最近の研究によれば、肥満は早期乳癌における全体的な転帰悪化と関連している。

再発までの期間・無病生存期間・全生存期間の短縮に、肥満との関連がみられる。内分泌療法の治療を受けた場合は例外で、肥満に保護作用が認められた。

ベイラー医科大学(Baylor College of Medicine)医学部准教授で主任研究者のサン・ジララルスポング(Sao Jiralerspong)博士は、「この結果は、肥満により予後が悪化する確率が一般に高まることを支持する証拠をさらに強化するものである」と述べた。

同氏は「肥満は乳癌の転帰を悪化させる可能性のあるリスク因子であり、我々の研究は治療結果に影響を及ぼすことも示唆した最新研究である」としている。

サン氏らは、ベイラー医科大学のレスター&スー・スミス乳癌センター(Lester and Sue Smith Breast Center)から得たデータを用いて、1970年~1995年に治療を受けた4,368人を対象に、体重と治療法との間の関連を検討した。全体として、過体重の患者の転帰は、標準体重の患者に類似するものであった一方、再発までの期間・無病生存期間・全生存期間の悪化リスクが増加したことが、データで明らかにされた。

術後補助化学療法や内分泌療法を受けなかった患者の場合、肥満患者では生存期間の転帰が、標準体重患者よりも、悪化する傾向があった。化学療法を受けた肥満患者では、標準体重患者と比較して、有意に悪化した。

「この影響の大きさは、化学療法から期待される有益性の大きさに近いものである」とサン氏は述べた。

一方、内分泌療法(主にタモキシフェン)を受けた過体重患者は、標準体重患者と比べて、有意に良好であった。

「タモキシフェン治療後に、過体重患者のほうが、標準体重患者よりも転帰が優れているという結果は意外なものである。この件に関し考えられる理由を検討している」とサン氏は話した。

血中インスリン濃度・エストロゲン濃度の上昇や、脂肪細胞によって分泌される炎症性因子および成長因子などの過剰体重に関連のある生物学的因子が原因により、肥満が転帰の悪化を促す可能性がある、とサン氏は説明している。さらに、今回の結果が予期せぬものであったことと、当時の試験期間には使用されていなかった薬剤が今日使用されていることから、体重が補助療法に及ぼす影響を理解するため、さらなる研究が必要である、と同氏は述べている。

情報源: ( 2011年12月9日、米国癌学会)


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