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2016-01-13

ソース(記事原文):Medical News Today

胃酸薬と慢性腎臓疾患との関連性

【Medical News Today】(2016年1月13日) ― 胃酸を減らす目的で一般的に使用されている薬が、使用しない場合よりも慢性腎臓疾患のリスクを上昇させる。

これは、バルチモアにあるジョンズ・ホプキンス大学医学部の新しい研究結果であり、JAMAインターナル・メディシン(JAMA Internal Medicine)で発表されたものである。

しかし、プロトンポンプ阻害薬(PPI)と慢性腎臓疾患との関連性に関する研究結果では、この疾患を実際には引き起こすことが判明していないことがさらなる研究でわかった、とも著者は指摘している。

これはおそらく、 PPI を投与された被験者は、 PPI の使用とは関係のない理由で高リスクの慢性腎臓疾患を抱えていたためと、彼らは示唆している。

しかし研究者たちは、過去の研究ではPPIの使用と急性間質性腎炎と呼ばれる腎臓の炎症形成が関係していたとも述べている。

PPIは世界的にもっともよく使用されている薬で、酸の逆流と胃食道逆流症(GERD)の症状緩和に使用される。そのほか消化器や胃の潰瘍、酸の逆流による下部食道の損傷の治療にも使用される。

PPIは胃の内壁にある細胞によってつくり出される胃酸の量を減少させるよう働きかける薬で、胃に到達した後に過剰な胃酸を中和する作用を持つ抗酸剤とは異なる。

PPIには多くの種類やブランドがある。例えばオメプラゾール(処方箋不要で入手可能なPrilosec)、エソメプラゾール(Nexium)、ランソプラゾール(Prevacid)など。副作用は各薬剤によりさまざまである。

PPI摂取による副作用に関する最新の知見をまとめた添付記事で、サンフランシスコにあるカリフォルニア大学のアダム・ヤコブ・ショーンフェルド博士およびデボラ・グラド博士は以下のように述べている。

「患者の大多数がPPIを意味もなく服用しており、しばしば薬剤溶解後の消化不良や胸やけの遠因となっている」。

PPI 摂取者では腎臓疾患の 10 年リスクが高め

彼らの研究ではまず、ジョンズ・ホプキンス大学の研究者とその同僚が、「地域におけるアテローム性動脈硬化症リスク(ARIC)」研究で約14年間にわたって中央値を追跡調査された1万482人の患者のデータを分析した。

そして彼らはその結果を、6年間中央値の追跡調査をされた24万8751人を対象としたさらに大きなコホートで再現した。これらの患者はペンシルバニア州のガイシンガー・ヘルスシステムの会員であった。

モニター期間の初期段階で、それぞれのグループのPPI使用者は体格指数(BMI)がより高めであり、また高血圧を調節するためにアスピリンやスタチンをより摂取することがわかった。

ARICのグループでは、PPIを使用していた332人中56人に慢性腎臓疾患を発症したが、使用していない人では1万160人中1382人であった。これらのデータはそれぞれ、年間1000人につき14.2人および10.7人に置き換えることができる。なお追跡調査開始時にPPIを使用していた被験者は、PPI使用者として分類された。

ARIC データのさらなる分析では、 PPI 使用者での慢性腎臓疾患発症に対する 10 年間の絶対リスクは 11.8 %であったのに対し、 PPI を使用しなかった場合は 8.5 %であった。

彼らがガイシンガー・コホートで同じ分析を繰り返した際では、PPI使用者1万6900人のうち1921人が、そして非使用者23万1851人のうち2万226人に慢性腎臓疾患が発症し、年間1000人ごとに置き換えると、それぞれ20.1人および18.3人であった。

再度にわたるさらなる大規模コホート分析では、PPIの使用は疾患リスクの上昇と関係していることを示している。慢性腎臓疾患発症の10年絶対リスクはPPI使用者では15.6%、非使用者では13.9%であった。

彼らの結果に関する論評において、著者は自分たちの研究は「あくまでも観察に基づいたものであり、因果関係に対する根拠を示したものではない」点を強調している。「しかしPPI使用と慢性腎臓疾患の因果関係をはっきりすべきであり、それは公衆衛生および薬の広範の使用に対して重要な関わり合いを持つはずです」。


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