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2011-04-11

ソース(記事原文):サイエンスデイリー

臨床試験により試験薬に前例のない体重減少の成果を見出す

サイエンスデイリー(2011年4月11日) - デューク大学医学部(Duke University Medical Center)の研究者らによれば、肥満・片頭痛・てんかんの治療に承認されている薬剤を試験的に併用したところ、1年間の臨床試験に参加した肥満者の体重が最大10%減少した。

徐放性フェンテルミンとトピラマートの併用療法を行うと、血圧とヘモグロビンA1cも有意に減少することが本研究で明らかにされた。結果はランセット(医学誌)オンライン版に掲載された。また、被験者に用量の異なる二通りの併用薬のどちらかを投与した場合、プラセボと比較して、C反応性蛋白をはじめとするコレステロール・中性脂肪・炎症性のマーカーの改善が認められた。

デューク肥満臨床試験プログラムの責任者キショール・ゲイド(Kishore M. Gadde)博士は、「併用群では、プラセボ群と比較して、体重減少が平均8.6%大きかった」と述べている。「このような体重減少は、心代謝リスク因子の有意な低下と合わせると、肥満治療の重要な前進になる可能性を示す」

現在、肥満に対する長期治療に使用できる唯一の薬剤はオーリスタットである。同剤は、ゼニカルのような処方箋薬並みの薬の強さで市場に導入され、アライ(Alli)同様に店頭で購入できる。メタ解析研究から、薬の強さを最大にしたオーリスタット治療では、プラセボと比較して、1年後に約3.2キロ(7ポンド)を超える体重減少となることが示されている。「この合剤では、プラセボと比べ、1年目に約8.6キロ(19ポンド)の体重減少が得られる」とゲイド氏は述べている。

56週間にわたる第3相試験を米国93施設で実施し、肥満度指数(BMI)が27~45kg/m2で、2~3つの併存症(糖尿病または心疾患など)を有する2,487人の患者を対象とした。患者をプラセボ群か、もしくは二通りの低用量の併用群のいずれかに無作為に割り付けた。1959年以降利用可能となっている肥満の短期治療薬フェンテルミンと、てんかん治療・片頭痛の予防に最高400mg投与するトピラマート(商品名トパマックス)について本試験で検討した。本試験では、患者に対し食事制限と運動のアドバイスも行った。

本研究は、ヴィーバス社から研究助成を受けたもので、同社は商品名をQnexaとして、この併用療法の市販に向けFDAの承認を得ようとしている。2010年10月、FDAはこの新薬申請を現在の形式では承認できないと裁定し、企業にさらなる安全性データを求めた。

FDAは3月、妊娠中のトピラマートの使用に関して警告を発し、同薬を服用する妊婦には、口唇裂または口蓋裂、もしくは両方をもつ乳児が誕生するリスクがかなり高まるとしている。トピラマートは、記憶障害や、抑うつ状態・不安などの気分変動にも関連している。

Qnexaの 臨床試験中に34人の女性が妊娠したが「誕生した乳児に先天性欠損は報告されなかった」とゲイド氏は述べている。ただし、同氏は「妊娠中または妊娠するつもりであるときには減量薬を使用する理由がない」ので、妊婦は同剤の使用対象者とはならないと考えられるという。

本試験では1日1回併用薬を経口投与した。フェンテルミン7.5mgとトピラマート徐放錠(CR錠)46mgの併用で7.8%の体重減少を達成した(プラセボとの比較でp<0.0001)。フェンテルミン15mgとトピラマートCR錠92mgの併用で9.8%の体重減少を達成した(プラセボとの比較でp<0.0001)。プラセボ群は1.2%の体重減少であった。

心血管疾患と糖尿病における最大の改善が、1)プラセボ群、(2)フェンテルミン7.5mgとトピラマート40mg併用群、(3)フェンテルミン15mgとトピラマート92mg併用群のうちリスクが高い患者で認められた。詳細は以下の通りである。

・収縮期血圧: (1)-4.9mmHg、(2)-6.9mmHg、(3)-9.1mmHg

・拡張期血圧: -3.9mmHg、-5.2mmHg、-5.8mmHg

・総コレステロール: -4.9%、-5.7%、-7.8%

・LDL(低比重リポタンパク): -3.6%、0.7%、-4.3%

・HDL(高比重リポタンパク質): 2.8%、9.5%、10.7%

・中性脂肪: -8.8%、-24.1%、-25.6%

・糖尿病におけるヘモグロビンA1c: -0.1%、-0.4%、-0.4%

・前糖尿病性の空腹時インスリン: 6.0pmol/L、-29.2pmol/L、-31.9pmol/LM

高頻度に発現した有害事象は(1)プラセボ群、(2)フェンテルミン7.5mgとトピラマート40mg併用群、(3)フェンテルミン15mgとトピラマート92mg併用群で、以下の通りであった。

・口渇:(1)2%、(2)13%、(3)21%

・感覚異常(しびれまたはピリピリ感):2%、14%、21%

・便秘:6%、15%、17%

・不眠症:5%、6%、10%

・めまい:3%、7%、10%

・味覚異常(味覚の誤り):1%、7%、10%

抑うつ状態に関連した事象は、プラセボ群の4%、フェンテルミン7.5mgとトピラマート46mg併用群の4%と、フェンテルミン15mgとトピラマート92mg併用群の7%で認められた。不安症に関連した事象は、それぞれ3%、5%、8%報告された。

「これらの事象の全発生率は比較的低いが、用量に関連したリスクの上昇があることは明らかである」とゲイド氏は述べている。

同氏は、薬剤を併用することで2つの効き目が現れるとしている。フェンテルミンは、空腹と満腹に影響を及ぼしうる脳内化学物質ノルエピネフリンの放出を増加する。トピラマートは、ナトリウムチャネルへの影響、グルタミン酸伝達、GABA(γアミノ酪酸)伝達、炭酸脱水酵素の阻害など数多くの作用機序を持つが、体重減少の原因となるメカニズムは明らかではない。

「フェンテルミンは、主に空腹感を軽減し、満腹感を大きくすることで作用すると考えられるが、血糖コントロールに及ぼす独自の作用があるかもしれない」とゲイド氏は述べている。プラセボ群のほうが、併用群よりも1年間に糖尿病を発症した患者が多かった。また、併用群では、糖尿病治療薬と血圧治療薬を中止できた患者も多かった。

ゲイド氏は、肥満率が上昇するにつれ、もっと多くの治療法が必要とされると考えている。「アメリカ人の3分の2は、過体重か肥満である。食事制限と運動を行っても、意義のある体重減少が得られなかった肥満患者に、肥満外科手術を導入する前に行える治療法は1つしかない。治療選択肢がもっと必要である」

ゲイド氏は、複数の調査研究を実施するためヴィーバス社から研究助成を受けている。同氏は2008年までヴィーバス社の有給コンサルタントであった。


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