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2011-10-07

ソース(記事原文):ファミリープラクティスニュース

静脈血栓塞栓症リスクを経口エストロゲンと経皮的エストロゲンで比較検討

ファミリープラクティスニュース(2011年10月7日)― ハイディー・プリート(Heidi Splete)著

メリーランド州ナショナルハーバー - 5万人以上の女性から収集したデータに基づくと、経皮的エストロゲンを使用した女性は、経口エストロゲンを使用した患者よりも、静脈血栓塞栓症のリスクが30%低い、とノバルティス社のエリック・ベレスフォード(Eric Beresford)博士は述べた。

ただし、経口エストロゲン使用者におけるエストロゲンの特定用量のデータが不足していることにより、この観察には限界がある。さらに、データは被験者の体重またはBMI(肥満度指数)で補正されなかった。

経皮的エストロゲンは、未代謝のエストラジオールを直接血流に送ることにより、静脈血栓塞栓症リスクを低下する可能性がある、と同氏は述べた。

5万人以上の女性から得たデータに基づくと、経皮的エストロゲンを使用した女性は、経口エストロゲンを使用した患者よりも、静脈血栓塞栓症のリスクが30%低かった。

先行研究のデータによると「経口エストロゲン含有ホルモン療法で治療した女性は、静脈血栓塞栓症を発症するリスクが上昇した」とノバルティス社のエリック・ベレスフォード博士は語った。同氏は、この結果を北米閉経学会の年次総会で発表した。

経皮的エストロゲンは、 未代謝のエストラジオールを直接血流に送ることにより、静脈血栓塞栓症リスクを低下する可能性がある、と同氏は説明した。

後向きマッチドコホート研究において、ベレスフォード氏らは、2002年1月~2009年10月まで、 経口エストロゲン単剤投与を開始した女性27,018人と、 高用量のエストラジオール経皮的システム(ETS)の投与を開始した女性27,018人において、最大90日にわたり静脈血栓塞栓症の発生率を比較した。 データは、トーマス・ロイター・マーケットスキャン(Thomson Reuters MarketScan)の健康保険請求データベースから収集した。

女性の平均年齢は49歳で、うち22%には閉経周辺期障害が認められた。

全体として、静脈血栓塞栓症を発症した女性は、ETS群で115人(100人年あたり0.40件)であったのに対し、経口エストロゲン群では164人(100人年あたり0.56件)であり、この群間差は統計的に有意であった(P=0.006)。

入院に関連した静脈血栓塞栓症の発生率は、ETS群の方が、経口エストロゲン群よりも有意に低かった(24対44)。100人年あたりの発生率は、ETS群0.08、経口エストロゲン群0.15であった。

静脈血栓塞栓症は、1回以上の深部静脈血栓症または肺塞栓症の診断コードと定義した。静脈血栓塞栓症の診断歴のある女性は、研究対象から除外した。

カプラン・メイヤー曲線でみると、ETS(エストラジオール経皮的システム)群の静脈血栓塞栓症の発生率は、投与6ヶ月後で0.24%、12ヶ月後0.42%、24ヶ月後0.68%であった。経口エストロゲン群における静脈血栓塞栓症の発生率は、6ヶ月後0.31%、12ヶ月後0.59%、24ヶ月後1.13%であった。2群間の差は、統計的に有意であった(P=0.006)。

ベレスフォード氏は、静脈血栓塞栓症の発生率における2群間の差は、EST投与量0.075mg/日または0.1mg/日のいずれかで有意であったとしている。経口エストロゲンホルモン療法群の女性は、様々な商品名の経口エストロゲン補充療法を様々な用量で投与されており、本試験はETSと、特定の経口エストロゲン投与量を比較することを目的としたものではない、と同氏は補足した。

最も多かった併用薬は、血圧降下薬で各群の女性の11%が服用していた。静脈血栓塞栓症の主なリスク因子は、腹部または骨盤の癌の外科的切除(24%)とその他の大手術(17%)であった。

今回の結果は、被験者の体重またはBMI(肥満度指数)に関する情報の欠如(このことは血栓の発症リスクに影響を及ぼす)と、試験の観察的性質により限界がある、とベレスフォード氏は述べている。

同氏は「ETS投与を受けた女性の方が、経口エストロゲン単独のホルモン療法を受けた女性よりも、静脈血栓塞栓症の発症率と、入院に関連した静脈血栓塞栓症の発症率が有意に低かった」としている。静脈血栓塞栓症のリスクが高い女性の治療選択肢として経皮的エストロゲンを評価するための更なる研究が必要である。

本研究はノバルティス社から助成を受け実施されたもので、共同研究者らの数名はノバルティス社に雇用されている。


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