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2009-10-06

ソース(記事原文):サイエンスデイリー

身体のサーカディアンリズムと血糖コントロールの密接な関係

サイエンス・デイリー(Science Daily) (2009年10月6日) - 科学者らは長い間、体内時計を解明しようとしてきた。チクタクと時を刻む音は、私たちを目覚めさせ、食事の時間、就寝の時間を知らせる。だが、何がサーカディアンリズム(24時間周期のリズム)を決めているのか。

新たな研究によって、グルココルチコイドと呼ばれる強力な(効果のある)ホルモンの日々の変動と、体内で血糖を調整する、なくてはならない機序の一部である体内時計が、直接に同期していることが示された。

スタンフォード大学医学部(the Stanford University School of Medicine)小児内分泌学科の准教授であり、同研究の上級研究著者ブライアン・フェルドマン(Brian Feldman)博士(医師)によると、「今回の研究で最も驚くべきことは、体内のバイオリズム(生体リズム)が、代謝を調整するのに重要な別の代謝経路に直接埋め込まれている(関係している)ということが分かったことだ」という。フェルドマン博士は、ルシルパッカード小児病院(Lucile Packard Children's Hospital)で診療もしている。

今回の研究によって、グルココルチコイドホルモンと体内時計を調整する遺伝子の間に直接の関係が存在する、生体内の(インビボの)証拠として、最初のものが得られた。フェルドマン博士によると、医師らは同研究によって、プレドニゾンのようなグルココルチコイド薬の副作用を、ゆくゆくは軽減できるかもしれないという。これはまた、糖尿病患者が血糖値をコントロールする助けともなり、また、なぜ夜勤労働者には肥満や糖尿病のリスクがあるのかを解明する可能性もあるという。

同研究は、米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences)のオンライン版10月5日号で発表される予定。フェルドマン博士は以前、同研究の多くが行われていた、カリフォルニア大学サンフランシスコ校(University of California-San Francisco)に勤務していた。

フェルドマン博士チームの実験は最初、マウスと人間の幹細胞の入った培養皿に合成グルココルチコイドを加え、どの遺伝子が反応するかを調べるものだった。研究チームが驚いたことは、体内時計をコントロールすることで知られる3つの遺伝子が、グルココルチコイドに直接反応する形で、その活性を変化させたことだった。

研究者らは次に、グルココルチコイドのもつ体内時計に及ぼす効果が、どのように他の作用と関係しているかを検証。合成グルココルチコイドを、遺伝子操作されたマウス(体内時計を調整するのに関与している特定遺伝子の欠落した)に投与した。研究チームの予想通り、遺伝子的に正常なマウスはグルココルチコイドに反応し、血糖(BG)を変化させて糖尿病リスクが増加した。一方、遺伝子操作されたマウスでは、血糖値に害を及ぼす副作用は発現しなかった。同研究結果は、血糖値の調整と体内時計は密接に関係していることを示している。

フェルドマン博士によると、グルココルチコイドの一日の周期、身体の一日のリズム、血糖値の上下には密接な関係があり、このため、医師らはグルココルチコイド薬の使い方の検討を急ぐべきだという。例えば、プレドニゾンは、重篤なぜん息から癌まで、ありとあらゆるものの治療に用いられる、強力な免疫抑制作用をもつグルココルチコイドである。だが残念なことに、血糖値の調整が鈍る、体重増加、糖尿病のような副作用がある。

フェルドマン博士は、「グルココルチコイドの使い方をごく簡単に修正すれば、この薬品によって糖尿病が引き起こされるかどうかが変化するかもしれない」と述べた。また、身体の自然なグルココルチコイド周期にマッチする(一日におけるピークは早朝)一日のパターンに合わせてプレドニゾンを投与することで、問題が解決するかもしれないという。プレドニゾンはすでに、人体への使用が認可されているため、この考えの臨床試験は時間がかからず簡単に済むという。

フェルドマン博士らの研究結果はまた、すでに糖尿病を患っている人の治療に用いられる可能性もある。投薬によって、血糖値を人工的にコントロールしやすくなるかもしれないのだ。また、この研究は、夜勤仕事のマイナス面を具体的に説明する端緒ともなっている。

フェルドマン博士は、「睡眠パターンを乱されると、メタボリック(代謝)症候群や、肥満と糖尿病高リスクの両方になりやすくなることは知られているが、今回の分子レベルの理解は貧弱なもの。現在、これら分子レベルの詳細について、具体的に肉付けしているところだ」と述べた。

同研究は、米国立衛生研究所の助成を受けた。


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