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2011-06-07

ソース(記事原文):サイエンスデイリー

経口避妊薬の使用で体重は増加しないことがスウェーデンの研究により明らかにされた

サイエンスデイリー(2011年6月7日)-若い女性の多くは、体重が増えることを心配して経口避妊薬の服用開始を希望しないか、あるいはこの薬が原因で体重が増えてしまったと考えて服用を中止してしまう。しかしながらスウェーデンのヨーテボリ大学(University of Gothenburg)が発表した論文により、複合経口避妊薬は体重増加の原因ではないことが明らかにされた。

インゲラ・リン氏(Ingela Lindh)は論文の中で、1962年生まれ、1972年生まれ、1982年生まれの女性計1,749例を対象とした長期研究について報告している。被験者は19歳から5年ごとに、避妊、妊娠、身長・体重、喫煙習慣などに関する質問事項に回答し、1962年生まれの集団では現在44歳までの調査が完了している。

「すでに19歳から34歳までのモニタリング調査が済んでいる女性のうち、経口避妊薬の服用経験がある女性の体重増加量は、全く服用したことのない女性と比べて多くはありませんでした。」登録助産師で、サールグレンスカ・アカデミー(Sahlgrenska Academy)の研究員でもあるリン氏はこのように述べている。

最も広く利用されている避妊法は、29歳までが複合経口避妊薬で、それ以降はコンドームであることも研究により明らかにされた。32歳を超えてからは、避妊リングが最も一般的であった。

「女性が経口避妊薬の服用を止めてしまう理由は多く、副作用に対する不安、体重増加、気分の変動などが挙げられます。そうした理由でこの薬を服用しない女性は時間の経過とともに徐々に増えており、1982年生まれの集団で多くみられました。」と同氏は述べる。

女性達は体重増加を心配しているものの、研究者らは経口避妊薬の服用と体重増加との間に関連性を見つけることはできなかった。唯一、体重に影響した因子は加齢と喫煙であった。19歳時点での喫煙率は1962年生まれで平均42%であったのに対し、1982年生まれでは平均29%であった。同じく19歳時点での平均体重は、1962年生まれと比較して1982年生まれのほうが3.2kg多かった。また1982年生まれの集団においては、社会経済状態が低い区域に居住する女性のほうが、そうでない女性よりも体重が多かった。1962年生まれの集団における19歳から44歳までの追跡結果から計算したところ、その平均体重は10.6kg増加しており、1年でおよそ0.45kgの増加と算出された。

リン氏は、この新たな知識が複合経口避妊薬の利用を高めることで、望まない妊娠のリスクを減らしたいと考えている。

「経口避妊薬によって体重が増えるという不安は現実に特に若い女性の間にみられ、それがピルの継続的服用を望まない理由の1つとなっていることから、経口避妊薬は体重に影響しないと女性達に教えることが大切です。私達がさまざまな避妊法について若い女性にアドバイスを行う場合は、比較的体重のあるテーンエイジャー達にみられるこの傾向を打破するよう、食事や運動といった生活要因の重要性についても伝える必要があります。」